引き続き、去る3月24日(日)に開催された開成町長選挙公開討論会(主催:あしがら青年会議所)における、自身のコメント・回答の要旨をお伝えします。あしがら青年会議所のfacebookに当日の様子が投稿されておりますので、ご覧ください(facebookのページはこちらから)

追加質問とそれへの私の回答・考えは以下の通りです(当日は1分間の時間制限があったため、以下のすべてを述べられたわけではありません)

・“開成町も今後、人口減少は避けられない”との問いに“×”とした理由:
県西地区で唯一人口が増加していることの優位性に加え、急行停車の強みを最大限発揮できれば、足柄平野の中心となる町として、開成駅を中心に足柄地域のコンパクトシティの形成が可能となり、2045年頃までは人口減少は避けられる可能性があると考えるため、×としました。(”2045年頃までは“として根拠は、“2042年以降は高齢者も減少し始め、すべての年齢層で人口が減少するとされ、それ以降も人口が増えるもしくは減らないとするには楽観的過ぎると考えたため)

そして、現時点では東京一極集中が止まっていないものの、介護難民の問題・待機児童の問題・首都直下型地震のリスクなどにその反動、即ち人口の逆流がいずれ起きると予想していることも、”דとした理由のひとつです。東京への通勤・通学圏内にあり、前述のような問題やリスクが東京ほど深刻ではない開成町はその受け皿になり得ると考えます。

ただ、いずれにせよ、すべては取り組み次第です。また、“人口が減らない可能性はある”とポジティブに考えてはいるものの、実際の長期計画における経済成長率や金利、人口増減等々に関する前提・見通しは堅めとするのが鉄則であることは言う間でもありません。

話はそれますが、国のプライマリーバランスや年金財政に関する見通しは前提条件が甘過ぎて、信頼感が低下するという逆効果となっていると確信しております。

・“防災について不安なところがある”との問いに“〇”とした理由:
いくつかの重要な課題が未解決のままです。
まず、リスク管理や危機管理の体制について。自然災害への対策に限定しない総合的な危機管理をプロの手に委ねるか、プロ並みの人材を育成する必要があると考えます。総務省の地域防災マネージャー制度という格好の制度も活用を検討すべきです。開成町単独での雇用が難しければ、広域での採用でも効果は期待できましょう。

消防団員をできるだけ早期に定員まで増やすことに一層注力すべきです。まずは在勤者、次に女性の団員確保を図るべきであり、報酬の改善も検討すべき局面にあるかもしれません。

洪水対策として、九十間堤のサイクリングコース嵩上げ・拡幅が喫緊の課題であると認識してます。

備蓄品については、まずは避難所を利用する人数の想定に基づく量の確保を速やかに達成すべきです。且つ、浸水被害の可能性の低い適切な場所で保管すべきであり、さらに、備蓄品の種類と量、コスト負担などについて、町と自治会の役割分担を明確化しなければなりません。

地域避難所のバリアフリー化もできるだけ早期に進めるべきです。

更新されたハザードマップに関しては、内容としては申し分ないと思えます。ただ、いざと言う時に実際に役立つものであるためには、町民が理解を深める必要があり、地域毎に説明会を開催すべきだと考えます。

・“合併の必要性がある”との問いに“×”とした理由:
合併の主要な目的のひとつが財政の健全化・効率化とされますが、私自身の研究の結果踏まえれば、合併が自治体の財政面での課題を解決するとは考えないことが理由のひとつです。大学院では卒論において、”平成の大合併“にて合併した自治体の財政効率化を検証しました。足柄上郡と同程度の合併自治体を含む30程度の合併自治体の、合併前後の財務データを検証した結果、合併によって財政が効率化されたと結論づけるのは困難との結論に至りました。ましてや、合併特例債や地方交付税の算定替えの特例など国の促進策があっても、健全化・効率化が果たされなかったことが示唆するところは重要です。

首長と議員数が減るだけで、箱物の統廃合も机上の想定の様には容易に進みません。特に周縁地において、行政サービスの質の低下や感情的なしこりが生じるなど、数字には表れない問題も無視できません。

平成の大合併が一巡し、東京一極集中が止まらぬ現実などに地方分権の推進力が著しく低下したことも踏まえれば、国として合併をあらためて推進する可能性は少なくとも当分の間は極めて低いと考えられます。“圏域”での連携強化によって、各自治体の課題解決を図る方向性にあると見なされます。

効率化の効果があるとされる人口規模は30万人程度との研究結果もあり、その観点では、 2市8町の合併なら正当化される可能性はあるのかも知れません。

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公開討論会に関する投稿は今回で終わりとさせていただきます。

初めての公開討論会。限られた時間の中で自らの思いや考えをお伝えすることの難しさをあらためて知りました。ただ、逆に時間が制限されているが故に、ポイントを絞って要領よく話せる効果があるのも事実かもしれません。

日本人は本音と建前の文化もあり、控えめが美徳であったり、行間に思いを込めたりする国民性があります。しかし、グローバル化がますます進む中で、これらの日本人らしさや良さを大事にすることが重要であると同時に、グローバルスタンダード(世界標準)にも対応していく必要があります。自らの考えや思いを明確に、誤解のないよう伝えるためにコミュニケーション力やプレゼンテーション力(情報伝達・宣伝力)、ディベート力(議論・討論力)の強化が求められる時代だと思います。

自らの評価はさておき、幼いころから遊び感覚も交えて、この公開討論会のような機会を経験して損はないと感じた次第です。

『ゆたかにかえる。先見と行動』