松田町 国際交流事業推進組織立ち上げのための勉強会に参加しました。町外在住者でも可との寛容さに甘えさせていただきましたが、今後は何かと連携が不可欠かと思います、双方にメリットもあろうかと思います。テーマは”外国人が次々に来るゲストハウスの作り方”。講師は、当地で約15年間、古民家宿「空音遊」を営む保坂行徳さん。青年海外協力隊などを経て、日本各地を巡る中、大歩危・祖谷の自然に魅かれ移住、開業との経歴。きっかけは、ボツワナから帰国した時”日本人の目が死んでいる”と感じ、海外協力している場合ではなく、日本のために何かできないか?と感じたこと。

2003年、約10軒の集落、観光客ゼロからのスタート。当初3年間はコミュニティに入り込めず、完全な外物扱いだったが、4年目にいきなり満場一致で自治会長に就任。頑張っていれば必ず見ていてくれるもの。

観光客ゼロが2007年には国内外から277人/年が宿泊、2016年には571人/年まで増加。補助金なし、すべて自己資本。ホームページの独学で立ち上げたとのこと。2014年にはカフェバー&ホテル COCO CROSSの開業にも参画。

注目すべきでは大歩危・祖谷地域のホテル宿泊者数が、2007年の546人/年から2016年には14,828人/年まで急増したこと。「空音遊」が火を付けた格好に。外国人による発信が重要な役割を演じたとのこと。宿泊者の内訳の理想は地元民、県外、外国人が各1/3程度ずつ。そこに人がいて出会いがあるからまた訪れてくれるとの考え。

その発信ツールで再注目なのが”trip advisor“。このサイトにおける口コミの効果は計り知れないとのこと。
印象に残った言葉は、『楽しそうなことをしているなぁというところには人が集まってくる』、『出来ないことに時間を費やすよりは、出来ることにより多くの時間を費やす方が楽しい』など。”とりあえずやってみよう”と力みが感じられないことや、補助金等に一切頼らなかった点は、”とりあえず1年間いろいろ勉強してみましょう”とした真庭市の真庭塾のスタートと共通しており、何かのヒントになるかも。

個性豊かな保坂さん個人の魅力が多くの宿泊者を惹きつけていると思われること、大歩危・祖谷の自然環境を愛する人が少なくないことなど、特有の成功要因はあるものの、参考にすべきことも多く有意義でした。