外国人の労働者受け入れに向けた環境整備に関する報道が相次いでいる。去る4月16日に当ブログでもご紹介した「外国人 実習後に就労資格。最長5年 本格受け入れ (4/12付け日経新聞他)」(https://yamagamiyutaka.com/wp-admin/post.php?post=811)の報に続き、今週、「外国人単純労働に門戸 建設や農業 2025年に50万人超」、「マイナンバーで外国人就労把握 受け入れ環境を整備」(いずれも日経新聞)と報じられた。
それぞれの記事によれば、「政府が検討している新たな外国人労働者受け入れ策の原案が明らかになった。日本語が苦手でも就労を認め、幅広い労働者を受け入れるのが特徴。深刻な人手不足を背景に、単純労働分野における外国人への事実上の門戸開放に踏み切る」、「政府は在留外国人の就労把握にマイナンバー制度を活用する。情報を一元的に把握することによって、在留資格の手続きの簡素化や所得とのひも付け、貢献度の定量化ななどが可能になる」としている。

○日本語教育推進基本法案
これら以外にも、超党派の国会議員でつくる日本語教育推進議員連盟が「日本語教育推進基本法案(仮称)」の原案で大筋合意と報じられたり、各方面で外国人労働者の受け入れに向けた動きが加速している。
申し上げるまでもないが、進行中の少子高齢・人口減少によって生産年齢人口の減少が確実である中、特に介護分野などにおける労働者不足が懸念されている。
一連の動きは、我が国の”移民”に関する方針・考え方に大きな変化が訪れていることを示唆しているように感じられ、歴史的な大転換期に居合わせていると思われる。

新宿区は既に8人に1人が外国人である一方、例えば私が居住する開成町は0.7%(123人/17630人)と地域格差はまだ大きいが、外国人在留資格者が増加方向にあることが同じであり、都市部から周縁部へ緩やかなながらも波及する展開が想定される。議連発議の日本語教育推進に関しても、早晩その取り組みが活発化する可能性、否必要性があると思われる。

ご参考まで、先週末のタウンニュース(神奈川県足柄地域版)の一面記事をご紹介させていただきます。「国立社会保障人口問題研究所の推計によれば、2045年にかけて、県西2市8町の現役世代人口(20~59歳)は41%減少する。開成町の75歳以上の人口は88%増加する」