このたびの台風21号並びに北海道胆振東部地震により被災された方々とそのご家族の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
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台風21号による被害を目の当たりにし、高波による海からの浸水のリスクが小さくないこととともに、”暴風”に対する備えも不可欠であることを再認識させられました。そして、正にその直後に北海道では初めての震度7の大地震が発生。自然の脅威をあらためて感じ、災害列島に住んでいることの自覚をもっともっと強く持たなければならないとの思いもあらたにしました。
○震度7の地震
震度7は現在設定されている階級では最大です。阪神・淡路大震災、中越地震、東日本大震災そして熊本地震で2回、平成に入って6度目となります。(詳しいデータはこちらの平成30年版防災白書の附属資料をご参照ください)
日本の場合は、全国どこに住んでいても、地震への備えは不可欠であることは今更申し上げるまでもありません。神奈川県居住者にとっても、南海トラフ巨大地震(マグニチュード8~9クラス)の発生確率が、この年初、”30年以内に70%~80%”に引き上げられたことも踏まえ、より一層の警戒と防災・減災のための事前対策が求められます(詳しくはこちらの内閣府ホームページから)。
○首都直下地震が起きたら・・・
また、今回の北海道における発災直後のパニック的状況、特に今回は”電気”をはじめとするライフラインの停止、食糧・水の不足、交通網の麻痺などを見ると、仮に首都直下地震(マグニチュード7程度。発生確率は”30年以内に70%程度”)が起きた場合に、都心がどの様な状況に陥ってしまうか?、想像するだけで怖くなります。
いまだに止まらぬ人口の東京一極集中が被害を拡大させるリスクも小さくないと思います。東京オリパラ選手村の跡地に50階建てマンションが2棟(5650戸分)建設予定とされておりますが、人口集中に拍車をかける上、埋め立て地であることによる液状化のリスク、関西国際空港で起きた高波による浸水リスクなど、防災の視点では少なくともお勧めはできないはずの計画です。
”教訓”を活かすことなく、経済的利益や利便性を優先し過ぎる行為と思われ、将来に禍根を残すことになると危惧されます。政府は市場原理に委ねると問題がある場合に介入する出番が生じる、と言われますが、正にこの計画はその出番に該当すると思われますが、如何でしょうか。
次回は”複合型災害”について書きたいと思います。