7/26(木)スポルテック2018(@東京ビックサイト)に行ってきました。”日本最大のスポーツ・健康産業総合展示会”と銘打つに相応しい大規模なイベントでした。

○熱中症対策
各種セミナーの合間を縫って展示場を回りました。真っ先にTANITAのブースで、”湿温度計・コンディションセンサー”をチェック。世界的な異常気象に、熱中症対策への関心が高まっていることを受け専用コーナーが設けられておりました。

”黒球式熱中症指数計”の最新モデルを発見!
熱中症の危険度を測り、4段階で警告アラームを発するもの。黒球を採用することで照り返しによる熱も測定、屋内でも屋外でも使用可能、100g以下で携帯もできる優れもの。オープンプライスの様ですが、旧モデルの価格帯は6千円から1万円前後。

○湿球黒球温度(WBGT)
この指数計にも採用されている熱中症予防の指数が”湿球黒球温度(WBGT。Wet Bulb Globe Temperature)”。気温だけでなく、汗のかき方に関係する湿度と日射、照り返しなどの輻射熱も取り入れて計算されるもの。

1954年にアメリカで提案された指標ですが、60年以上も前に考案されたものが変わらず採用されていることに意外感がありますが、いずれにせよ代表的指数と位置付けられております。

○WBGT 日常生活への指針
ご存知の方も多いとは思いますが、日本生気象学会は、WBGTに関して、日常生活への指針を以下の表の通り定めております。(「日常生活における熱中症予防指針 Ver.3」より。サイトはこちらから)
環境省によれば、WBGTが28℃(厳重警戒レベル)を超えると、熱中症患者が著しく増加するとの調査結果を公表しております。(環境省の熱中症予防サイトはこちらから)

○WBGT 運動に関する指針
また、(公財)日本スポーツ協会は、WBGTについて、運動に関するへの指針は以下の表の通り定めております。(スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブックはこちらから)
すでに多くの学校やスポーツ団体等々(勿論、労働環境対策などから多くの企業も)がこのWBGTという指数を用いて、熱中症対策を行っていると思いますが、完璧ではないでしょう。やはり、危機管理は、個人差もある人間の”感覚”に頼ることなく、客観的なデータをもって行われるべきものだと考えられることから、その徹底が望まれます。

また、より精度や実用性の高い指標が開発された場合は、その普及も同時に望まれるところです。何故なら、1954年当時の常識は今の常識とは恐らく異なるものと思われるためです。