「藤沢市は来年1月から市役所本庁舎の会議室1室を学習スペースとして開放する」、12/16付け神奈川新聞が報じました(オンラインニュースはこちらから)。
記事によれば、”1階のラウンジや9階の市民ロビーで勉強する学生が多い”、”市青少年課は、『何か力になれれば』と、定員18名の会議室の開放を決定”、”予約不要。平日・土日祝日いずれも9:00~20:15オープン”とのこと。
この取り組み、いくつかの点で素晴らしいと思います。まず、①市内在住もしくは市内の学校へ通う学生のニーズに応えるもので、公共施設の利用価値が高まる点。役所の窓口業務に関しては、電子化の推進などによりできるだけ行かずに要件が済む仕組みが理想的ではありますが、今回の様に”学習”や会議、文化活動等々で市民が物理的な場所を必要としているケースでは、より多くの市民に利用してもらって初めてその価値があると言うもの。
開成町の新庁舎においても、投資を最大限回収するために、稼働率を上げる仕掛け、即ち世代を問わずより多くの町民がより頻繁に利用する仕組みづくりが極めて重要になります。その意味で非常に参考になる事例です。
次に②エコに資する点。言わずもがなですが、地球温暖化対策の必要性が叫ばれる中、夏はクールシェア、冬はウォームシェアに繋がります。
開成町は、ゼロエネルギービル(ZEB)建設を契機として、エネルギー関連の策を打ち出し、”地球温暖化防止に積極的に取り組む町”を標榜する絶好のタイミングにあります!例えば、庁舎全体は無理としても、一部もしくは1フロアーや町民センターの図書室だけでもクールシェアポイントやウォームシェアポイントに登録することで(詳しくはこちらから)、内外に”地球温暖化防止に積極的に取り組む町”を発信すると同時に、地球環境への町民の関心を高める啓発活動にもつながります。
③学生を応援することで、教育に熱心な市をアピールでき、イメージ向上につながります。
私は従来から開成町における”図書館の充実”、中でも”学習スペースの充実”の必要性を強く感じております。2年前、大学院の受験勉強の場所として秦野市立図書館に入り浸りの3ケ月間を過ごした際に、開成町との格差を痛感しました。そして、大和市や海老名市の市立図書館の大人気ぶりはご案内の通りですが、世の中のニーズにあった図書館(含む学習スペース)に別格の集客力があることの証左であります。今回の藤沢市の事例は庁舎会議室の開放ですが、”学習スペースの充実と提供”との視点では私が目指すところを同じです。
最後にちょっとだけ脇道に逸れて。東大生は小学生の頃、どこで勉強していたか?多くが”リビング”だったとのこと。”83%”との調査結果もあります(ご参考まで)。残念ながら、純和風建築の我が家には”リビング”と呼べるような場所はありませんでした 笑。
そして、東大生が勧める勉強場所ランキング。1位 図書館!、2位 自室、3位 リビングとのことです。(ご参考まで)