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今年の10月に長野県小布施町にて開催された地方創生実践塾(主催:地域活性化センター)にて学んだ中で、特に記しておきたいことをふたつご報告します。
ローマは一日してならず
ひとつめは、やや大げさに言えば、“ローマは一日してならず”ということです。今回お話を聞かせていただき、活動現場を見せていただいた方々のほとんどが若い移住者、もしくは地域おこし協力隊として在住されている方々でした。具体的なお仕事は、町総務課長、町総合政策推進専門官、図書館館長、公民連携の協働により地域課題の解決を推進する一般社団法人の事務局長などです。
皆さんが町内の様々な分野・役割で活躍されているわけですが、小布施町は魅力があっていいなぁとか、働き方・生き方が明らかに変わってきているなぁとか、どうしても表面的な現象に目がいってしまいます。町長のコメント“町から移住者に対しては細かな注文は一切ださない。嫌になったら出て行かれても仕方ない”についても、緩やかなつながり、息苦しさからの解放が大事なのかなぁ、といった印象が先に立ってしまいます。
しかし、この様に移住者が活躍されるようになった素地や歴史に注目しなければ真の姿は見えてこないことを学びました。要は、彼ら彼女らの活躍の起源は、遡ること9年前から開催されている小布施若者会議(記事はこちらから)や、8年前から開催されている高校生を対象とするOBUSEサマースクールの存在が大きかった、という事実です。町が単独で主催したものではありませんが、これらの官民連携でのイベントに参加したり、関わった方々がその後小布施町に移り住み、活躍の場とされているわけです。
何事にも共通することでしょうが、まちづくりにおいても一朝一夕で成功するはずはなく、種まきなど、場合によってはかなり小さな最初の一歩が大事であると再認識しました。
移住者を呼び込もう、民間団体と協働して町をきれいにしよう、自治会でお互いに助け合う包括ケアシステムを構築しよう、自転車のまちを推進しよう、外国人と共生し活躍いただこう・・・等々、様々な取り組みが試みられ、実施されていますが、成否のカギはまずは最初の小さな一歩、そして時には長い年月を要する意識の共有や地域の文化の醸成が握るのではないか、との思いに至りました。
(余談ですが、町役場、とても古いです。トイレは和式でした。こういうところにお金をかけない理由を考えだしたらまた眠れなくなります・・・。)
※次回に続きます。
p.s. 小布施町は協働のまちで全国区となっていますが、共助の精神が根っこにあるとされています。同町は平成に入ってから、“福祉基金制度”を設け、住民の寄附だけで5億円が集まりました。人口1万人強の町で?俄かに信じがたいことです。
個人宅の庭を一般開放しているオープンガーデンが実に100戸にも及ぶことも含め、江戸時代に武士による直接統治が及ばず、小作地・共有地が5町もあったことなどの歴史的背景に、“外はみんなのもの、うちは自分たちのもの”といった共有の精神がDNAとして根付いた結果ともされています。歴史は大事ですね。
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先見と行動山神 ゆたか
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