3月17日付けで小田急線のダイヤ改正が行われた。ポイントは、①通勤時間帯の本数9本増加。混雑率192%から150%へ低下見込み、②通勤時間帯の快速急行25本増加、③千代田線直通18本増加、④始発駅の多様化、⑤通勤ロマンスカー4本増加。多くが通勤の混雑緩和・快適化、一部が対東海道線・京王線との競合対策。

その裏で、通勤圏ではあるものの郊外、具体的には伊勢原駅より西では本数が減ったり、各駅停車と急行の乗継時間が長くなったり、特急の停車がなくなったり・・・より不便を強いられる改正となりました。

私の最寄りの開成駅も昼間を中心に本数が減少(平日上り▲5本・下り▲4本、土休日上り▲3本・下り▲1本)。平日の通勤時間帯は1本増えましたが、新松田駅での急行乗継までの時間が昼間は2~3分から8分程度に悪化するなど、総じて不便となりました。慣れの問題ではあるのでしょうが、またも虚しい気分となりました。今に始まったことではありませんが、東京一極集中の流れ変わらず、数年前から概ね東京50㎞圏外≓圏央道圏外は電車の本数がじわじわ減り続けております(青梅線、五日市線、西武新宿線、川越線、外房線、内房線、東海道線など)。

昨日掲載した大学の23区内への移転・回帰の流れと同様に、集中が集中を呼ぶ展開です。人の志向は様々ですから、何でも・誰でも便利を好む訳ではないことは承知してますが、トータルでは不便であることは不利に作用し、大都市圏外ではさらなる人口減少のリスクが増すことになりましょう。いずれ反転・逆流の局面は到来するのでしょうが、まだその気配すら見えません。

こと開成駅に関しては、10両編成の列車が停まれるようホームの伸長工事が始まっており、来年以降、急行電車の一部が停車する期待があることは明るい話題です。本数も減り、駅前に駐車スペースの乏しい小田原市栢山駅や富水駅も含め、近隣の南足柄市や大井町からの利用者取り込みのために、この機を活かす必要があるでしょう。

足柄地域全体では人口減少→電車昇降客数減少→電車本数減少の悪循環の真っただ中にありますが、ピンチをチャンスに変える発想で、取り組むべきです。”急行が停まる駅”から徒歩1分圏内に車が置け、雨にも濡れず電車に乗れ、帰りには駅前で買い物や銀行、郵便局などの用事も済ますことができ、さらに端末機設置により夜間でも公的証明書の交付が受けられるような仕掛けができれば、開成駅の利用者数が格段に増加し、町そして地域の経済にプラスの効果をもたらす可能性は十分にあると考えます。