3月22日付け日経新聞によれば、国立名古屋大学と岐阜大学が運営法人の統合に向けて協議に入るとのこと。少子化に因り学生数が減少、一層の経営効率化が求められていることが背景。

現在は国立大学は1法人が1大学しか運営できないため、文科省は法改正によって”アンブレラ方式”の導入を目指す。名古屋大学は”東海国立大学機構構想”の下、名古屋工業大学や三重大学にも参加を求めている。

過日ご案内の通り、首都圏の私立大学の生き残り策は23区内移転・回帰であるが、地方の国立大学のそれは経営統合と言うこと。私立大学も含め、格別の独自色や特徴ある学部でもなければ少子化を乗り越えられず、今後も統合や淘汰が図られると見るのが妥当でしょう。その意味で、加計学園の(地方での)獣医学部開設は、プロセスに問題があったと考えられますが、発想自体は良いと思います。

大学の経営統合の主たる狙いは合理化・効率化、規模の利益の追求。企業で言えばM&A(吸収&合併)、自治体で言えば合併。まちづくりにおけるコンパクトシティ構想も着眼点は同じと言ってよいだろう。

この流れは少子高齢化・人口減少の進行に伴い、あらゆる分野や階層で進む可能性がありそう。地域組織でみれば自治会・町内会が合併したり、家族・一族でみれば近居・同居(所謂”大家族”復活)が一層見直されることになるのでは。勿論、全国一様の動きではなく、人口動態次第ではこう性はあるでしょうが。