小田急電鉄さんの今年度鉄道事業設備投資計画が発表され(詳細はこちらのファイル2018年度鉄道事業設備投資計画)、開成駅への快速急行・急行停車の方針が初めて公表されました。
過去にも通称赤丸急行が停車しておりましたので、急行が初めて停車するわけではありませんが、直近のダイヤ改正で各停の本数減少と新松田駅での急行乗換時の待ち時間延長など利便性が悪化した直後でもあり、住民並びに利用者の喜びは一入です!ありがとうございます。
○期待の表れ
小田急小田原線の急行停車駅のうち、乗降客数が最も少ないのが鶴巻温泉駅の約15000人である中で、2016年に11033人だった開成駅にまさか快速急行まで停まることになるとは!正直驚きです。利便性の向上は測り知れません。
開成町内の区画整理は一段落していますが、隣接市町の開成駅へのアクセス圏も含めた発展余地への期待と新松田駅の機能を一部代替する狙いなどが今回の計画の背景だと理解します。
利用客数の増加は間違いなく、現在すでに特に雨天時に混雑する駅前・駅周辺において、送迎を含めた車・バイク・自転車の受け入れ態勢の充実が急務です。近隣市町と公共交通の拡充に向けた準備が急がれるものと思います。特に駅周辺は、小田急さんと連携した計画的なまちづくりができれば理想的でしょう。
ただ、その先を見通せば、近隣市町を含めた地域の人口自体が著しく増加する展開は想定し難く、行政としては過剰なハード整備とハコモノ投資は禁物だと思います。
○他の駅の乗降客数も増えている!
急行停車によって乗降客数がどの程度増えるか?試算できないかと考え、とりあえず海老名以西の駅の乗降客数の推移を調べてみました(2006~2016年。データ元:小田急ホームページ)。
まず、想像と異なっていたのはほとんどの駅で増えていること(減少は鶴巻温泉と新松田のみ)。開成駅と各停仲間である小田原市の栢山駅、富水駅、蛍田駅、足柄駅も増えてました。直近のダイヤ改正で東京一極集中の加速を受け、遠隔地切り捨ての臭いを感じ、てっきり減っているものと思い込んでました。
小田原市がこの10年で約3000人ほど人口が減った中での増加、その要因はどこにあるか?特に女性の労働者増加の影響はあると推測します。大雄山線と御殿場線からのシフトもあったと推測されます(同じ期間において、大雄山線は全線の乗員数が約3%・600人減少。御殿場線は山北駅から国府津駅間で約10%・1400人減少してました)。
と、悪くクセで、当初の目的とはあまり関係のない作業に没頭してしまいました 笑。いずれにせよ、大変喜ばしいニュースでした。駅誘致に尽力された先人たちも微笑んでいるような気がします。