○CLOUDYとは?
“CLOUDY”は、アフリカの民族の柄、伝統の織、特産品などを中心に、これまでにない“アフリカンテイスト”を取り入れたアパレルブランドです。
売り上げの一部をアフリカの貧困問題に取り組むNPOの活動に充てており、営利企業とNPOを同時に運営する独特の経営スタイルを誇る企業です。
私はこのブランドを正直まったく知りませんでした。オンライン店舗以外に、都内の大手百貨店などで期間限定の店舗を頻繁にオープンするなど、世間での知名度は相当高そうでした。
先週、大学院の講座「社会起業」のゲスト講師として、CLOUDYの経営者である銅冶勇人さん(32歳)をお招きし、話を伺いました。アフリカの貧困問題に対する思いの強さと物凄い行動力は感動の域を超えてました!
※”CLOUDY”のホームページはこちらから。あえて負のイメージの名前とし、「曇りの日を、きちんと楽しんで生きる」ことをコンセプトとしている、とのことでした。
※NPO”Doooooooo”のホームページはこちらから。”Do”はとにかく行動する!との意味。8つの”o”は7大陸+もうひとつの新たな大陸、との意味。
○銅冶さんのこだわり
・NPO活動が継続できるかは資金力に因るところが大きい。補助金頼みは概して持続しないことが多い。しっかり利益を計上できるビジネスを確立し、その利益をNPO活動に還元するという理想を追求し続けている。
・商品売り上げの一定額を寄付するという仕組みは、それはそれで有難いものだが、結局お涙頂戴で一過性のもので終わってしまうことがある。
・フェアトレード(公平貿易)の成功事例とされるTOMSの“靴を一足買うと、途上国の子どもに靴が一足贈られる”という仕組みも、一般に高く評価されている陰で現地の業者の売上げが減少したとの問題を生んでいる。
・現地で雇用を生み、品質が評価されて商品が売れるという理想を追求し続ける。
・日本から支援物資を送ることもそれはそれで有難いことだが、理想は現地で製造させ、雇用を生むこと。(実際、サマンサタバサからの子どもの通学用バッグを送付するとの申し出を断り、同社協力の下、現地生産に切り替えたとのこと)
・先進国が貧困国に学校建設する例は多いが、長続きしないことが多い。最大の理由は、親が教育の重要性を理解できず、子どもを学校に行かせず、生活のために働かせてしまうため。この問題を解決するには親が職に就き、養えるだけの収入を得られるようサポートすることしかない。
兎に角、ご自身がベストと考えるところを目指し、いつかは達成するとの強い意気込みが諸に伝わってきました。簡単に真似のできるレベルの思いではありませんが、”実践力”など見習うべきことが沢山ありました。
夢はガーナに開校した学校の卒業生の中から、より多くの学びを求めて日本に留学する子が表れること、とのことでした。きっと叶いそうな気がします。
ケニヤやガーナの貧困の実態や、衛生面で相当問題のある生活の実態に関しても、画像付きで説明いただきましたが、目を覆い、耳を塞ぎたくなるようなものばかりでした。銅冶さんの言うお涙頂戴の間接的な貢献しかできませんが、引き続きできる範囲内ではありますがアフリカにも思いを届けたいと思います。
因みに銅冶さんは慶応大学体育会アメフト部の出身。奇妙な縁を感じつつ、大きな刺激をいただきました。ありがとうございました。