12月23日(土)明治大学市民ガバナンス研究所主催のシンポジウムに参加。
テーマは”市民参加”。本来は”住民参加”か”市区町村民参加(ちょっと長いですが)”とすべきかなとも思います。卑屈になっているわけではありませんが、全自治体1718のうち町村は923、町村民は約1100万人おりますので。
◎市民参加予算の実際~韓国の事例~:洪萬杓 韓国忠清南道(17の第一級行政区画のひとつ)国際チーム長
・韓国の基礎自治体では予算策定に住民参加を義務づけ。ソウル市では3兆円弱のうち約60億円の予算を住民が提案、決定。(義務的経費を除いた新規事業財源の1/3に相当する高水準)
・住民からの委員選出は無作為抽出。予算や行政に関する知識の乏しい方が選ばれるリスクはあり。
・千葉県市川市の”1%支援制度”は韓国でも大好評で、多くの自治体が同様の制度を導入した(同制度の詳細はこちら http://www.city.ichikawa.lg.jp/pla06/1111000002.html)。

◎市民参加の取り組み~市民討議会~:NPO市民討議会推進ネットワーク 小針事務局長
・第三者が企画運営することが、客観性や信頼性を確保する上で非常に重要。行政主導は紛糾する恐れが大きい。
・透明性を維持するため、結果をすべて行政に報告、一般にも公表する必要がある。
・土日開催の場合、無作為抽出による参加率は平均4%。奇しくもドイツでも平均4%。
・テーマによって、専門家による事前の情報やデータの提供が不可欠。

◎他に、フィリピン会計検査院職員(現在、明治大公共政策大学院に留学中)による同国の住民参加の監査の事例紹介や、同大学院OBによる住民参加型予算の制度設定に関する政策提言などを拝聴しました。

住民の当事者意識の醸成や行政への関心の向上、選挙投票率の改善などの視点において、”住民参加”の重要性を再認識しました。