大学院通いもアッと言う間に1年と10ケ月が経過、卒業の要件であるリサーチペーパー(≒卒論。“実践的・実務的な特定の課題に関する研究成果をまとめたもの”)を過日提出しました。
テーマは「平成の大合併 財政効率化の検証-人口5~8万人程度の自治体を事例として-」。足柄上郡5町全体と人口規模が同程度の合併自治体の決算データを合併前後や、全国平均、類似団体と比較することを通して、健全化や効率化が達成されたかどうかを分析・検証しました。文字数約3万、独自作成の資料を含め70ページほどとなりました。
当初は、小田原市と南足柄市の合併協議における新市財政計画の妥当性の分析も行うつもりで、参考とすべき人口20~30万人の合併自治体の財政計画と決算データも相当数まとめておりました。結局、大量のデータベースだけが残りましたが、お陰で両市の財政状況については勉強させていただきましたので、よしとします。
また、同じく当初は、合併特例債の償還開始前後や、地方交付税の算定替えの特例期間前後に、それぞれが決算全体に及ぼした影響について分析し、制度の是非を問う計画でしたが、こちらは時間的な制約もあり、非常に浅いものにとどまってしまいました。結局のところ、その出来栄えとしては決して満足のいくものとはならず、最低限のレベルをクリアした程度の達成感でした。
入学当初から“(リサーチペーパーに過度に重きを置くことなく)できるだけ多くの分野について学ぶ方針”でしたので、欲張ってはみたものの、当初の予定通りとなった感じです。
研究者・学者を目指しているわけではないので、ひとつの分野に殊更特化して研究することには抵抗感もありました。面接時にリサーチペーパーのテーマや研究手法の話に終始した他大学を辞退させていただいたことは正解だったとも感じております。
いずれにせよ、この充実した2年間の大学院生活が終わろうとしています。最新の情報を仕入れ続けるためにも、卒業生が科目毎に履修できる制度を利用し、1科目は受講し続ける心積もりはありますが、一旦終了、次なるステージに向けて加速しなければならないとの思いであります。