2日続けてお隣の南足柄市さんの話題です。市広報8月号”新・行政改革”において、今後の公共施設再編の計画策定スケジュール(市民ワークショップ、市民懇談会等)とともに、参考事例として埼玉県志木市の”小学校+公立図書館+公民館”の複合施設が紹介されておりました。
学校と公民館の組み合わせに違和感がなくはないですが、平成9年の時点ですでにその構想が描かれていたとのことで、先々を見越した先駆的な取り組みと評価されましょう。南足柄市においても、最終的には市民の声などを反映させ、公共施設をいかに再編するかを決めていかれるのでしょうが、この志木市の事例を参考にしたり、応用する意図があることは間違いないかと思います。

最近の県内の複合施設に関しては、大和市の図書館を核とする”シリウス”が有名ですが、全国には”学校”を含めたものもすでに多くの先行事例がありました。

市川市ではPFI(PFIとは、こちらを参照ください)をフル活用し、多世代交流に主眼においた”中学校+文化ホール+保育所+ケアハウス+デイサービスセンター”。新潟県聖篭町ではボランティア団体と地域や生徒との交流を促進する目的から、”中学校+地域交流棟”。新潟県十日町市では、共生教育を理念として”小学校+特別支援学校+発達支援センター+学童保育”など、実に多様です。

すべての自治体において、公共施設の老朽化にどう対応するか(建て替え・長寿命化・廃止)を検討する際に、”複合施設”は今後ますます有力な選択肢になるでしょう。まずはその施設・機能の必要性やライフサイクルコスト(詳しくはこちらから)と相談しつつ、社会環境の変化を先読みし、他に住民や社会が求める施設・機能との融合の可否、さらにはその運営方法などを同時につめることになりましょう。
開成町においても平成29年3月に策定された公共施設等総合管理計画において、施設類型ごとの基本方針の中で複合化の可能性も当然示されております。ただ、複合化の対象は”公共”施設に限定される時代ではなく、今後は、前述の先行事例にも含まれているような民間企業やNPOなどが運営する機能との複合も選択肢となってくることは確実であり、先を見通した柔軟な発想と対応が必要とされます。