年明け前の平成29年12月22日、政府は平成30年度予算案を閣議決定した。

一般会計の当初予算だけみていればよいものでもないが(特別会計や補正も同様に非常に重要との意味)、一般会計の歳出総額は6年連続で過去最高を更新。

社会保障費の増加など事情は当然理解し得るものの、健全化が先送りされ続けているのも事実。一般政府債務残高は1,296兆円に達し、対GDP比率も248%(いずれも2015年度末実績)と国際的にも歴史的にも例がない高水準であるのもこれまた事実。

※参考資料:財務省 日本の財政関係資料(平成29年4月版)はこちらから

我が国の財政健全化に関して、大学院の授業(政府間財政関係研究)の冬休みの宿題として簡単なレポートを作成しました。概要としては、”財政健全化のためには、①複数年度の予算編成を含め法的拘束力のあるルールの制定と報告の義務化、②独立機関による予算、決算、財政状況の監視・評価が必要との意見です。容易でないことは歴史が証明しておりますが、制度上は将来世代への先送りの責任を誰も負わなくてよい仕組みは正常とは思えません。

※ご参考までにレポートを添付いたします。財政健全化について