前回は、「国民生活に関する世論調査」(詳しくはこちらの内閣府HPから)における”政府に対する要望”の調査結果から、国民が求めているもの、期待しているものを過去との比較を含め確認しました。今回は、私のミニ集会におけるアンケート結果から、開成町にお住まいの方々の関心事を確認してみたいと思います。

私は6月以降、町内の各自治会においてミニ集会を開催させていただいており、今後の開成町や足柄地域の発展や活性化のために重要と考える取り組み等についてお話させていただいております。その中で、今後の活動の参考にさせていただくために、教育や基盤整備、防災、子育てなど8分野における約30の項目・取り組みの中で、”特に関心があるもの”を選択いただくアンケートにご協力をいただいております。

”特に関心がある”と回答された方の比率のトップ5は以下の通りです。尚、ご回答いただいた方の平均年齢は59歳、男性 53%、女性 47%です。

1位.災害に強いまちづくり 57%
開成町は南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていること、昔は”暴れ川”と称された二級河川 酒匂川の流域にあることから、もともと”災害”への関心が高いと考えられます。加えて近年の地震や豪雨・洪水・土砂崩れなどの自然災害の増加を受け、”減災・防災”への関心が一段と高まっていることが窺えます。命を守るために、最優先で取り組まなければならない分野です。

2位.英語教育 52%。
私が注力する方針であることをお伝えしている影響もあるとは思いますが、高い関心が示されております。国の積極推進のスタンス、通わせたい習い事1位、インバウンド需要の取り込みや外国人との共生などにおいて外国語の重要性は高まる一方であることなどから、住民への外国語学習機会を質量ともに充実させることは必須の流れです。”教育、中でも外国語教育に熱心な町”との評価・評判が高まれば、”住みたい町”への魅力創出に直結します。

3位.教育・スポーツ・プール・文化などの複合施設 43%。
1位・2位と若干差がつきましたが、興味を持っていただいております。公共施設老朽化への対応策としての関心か、開成小学校のプール復活への期待か、健康寿命の伸長につなげるスポーツジムへの興味か、複合施設ゆえに多様な関心が寄せられている格好でしょうか。

4位.後継者対策・雇用創出策・移住促進策としての(先進農業ビジネス) 42%。
農家・農業従事者の減少と高齢化、それに伴う放棄地の増加傾向などに後継者対策は喫緊の課題です。解決策のひとつとして、既に開成町や南足柄市、三浦市で稼働中のICTを活用した先進農業ビジネスをご紹介してます。農家の少ない地区ではやはり関心は高くありませんでした。

5位.開成駅周辺の整備 41%。
快速急行・急行が停車見込みとなったことで、定住・交流人口の一段の増加を図り得る絶好の機会が提供されることになると考えられます。その効果を最大限に引き出すために、駐車・停車・駐輪スペースの拡充やバス運行の拡充、企業や観光拠点との結ぶ発着拠点機能の強化などをスピード感をもって取り組む必要があります。

また、長期間にわたり進捗を果たせなかった都市計画道路”駅前通り線”も、この好機に推進を図るべきでしょう。そして、南部地域の一段の発展による税収増を町内全域に還元することによって、均衡ある活性化に結び付けることが大事になります。ただ、財政的な課題から、出来る限り多くの民間資本を導入することが取り進めの必要条件になると考えられます。

居住地区によって関心の有無に大きな差がありました。
政府と町行政の役割は異なり、それぞれに対する国民=住民の関心や期待も自ずと異なります。地方自治法第一条の二によれば、町は”住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割”を担っております。

町の行政も大衆迎合主義に陥ってはなりませんが、これらの住民の皆さんの関心を把握した上で、”住民の福祉の増進を図ること”を基本に、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割”を果たすよう努めなければなりません。