一昨日2/3(土) 明治大大学院 特別講義として英国コーンウォール州の(日本でいう)県議会議員 ヒラリー・フランクさんの話を伺いました。日本に長く在住、ご主人は日本人という現地では恐らく移植の経歴の議員さん。
コーンウォール州はイングランドの南西端に位置し、面積約3,500㎢に約55万人、いずれも鳥取県に近い規模の自治体。
テーマは「英国地方政府の予算・決算制度」、「地域活性化の取り組み」。英国流か?パワーポイントはあるものの、レジメの配布なく、すべて英語で口頭のプレゼン。すべてを聞き取り、頭にいれるのは至難の業でしたが、英語に関しては錆びつきかけていた頭に潤滑油が注され、いい刺激になりました。
制度・文化・お国柄が異なるため単純に参考や比較はできませんが、新公共経営・管理(New Public Management。公共サービスに民間の経営手法や市場メカニズムを導入するもの)が生まれ、日本にも輸出した国であり、日本でいう事務事業評価を1,000ちかい事業に関して実施していたものを、政権交代はあったものの、一気にほぼ全廃できてしまうような政治の行動力がある国であり、学んで損になるものは何もない。
英国はほぼ恒常的に財政赤字だが、債務残高対GDP比率はG7では88%と2番目に良い(2016年。一般会計ベース。日本は232%)。Spending Review(包括的支出見直し)という複数年度予算制度を導入するなど、財政規律への取り組みは少なくとも日本よりは真剣であるとみなされる。
限られた財源を近年は電車の本数増加やバスシステムの拡充に充てた。予算編成は厳しく、毎年何を削るかの議論ばかり。EU脱退によりEUから直接各自治体に配分されていたお金がゼロになるが、同額を国から配分されるよう求めているが不透明、とのこと。
来週ももう一コマ講義があるので、受けてきます。