久々の東京、八重洲ブックセンターに寄りました。以前、テレビ番組で東北地方の中小企業の社長様が『東京には最新の書籍がたくさんある!上京時には必ずここに寄る』とおっしゃり、買い物籠いっぱいにあらゆるジャンルの本を購入されていたことを思い出しました。2年半前まではいつでも寄れるところで働いていたことが遠い昔のような気分、気付けばその社長様と同じ立場になりました(社長ではありませんが)。
あれこれ物色した後のレジで「”東京防災”再入荷!」との張り紙を発見。以前から興味があった上、140円という”書籍の原価はこの水準?”との見当違いの印象を抱きつつ、中身を見ることもなく購入しました。
帰りの電車で一気に読みましたが(絵が多いため、”見た”と言った方が正確)、”発災時のNG行為”や”安否確認と情報収集”、”心肺蘇生法”等々、有益な情報が満載で、これを持っておれば何となく安心!といった感じでした。
ただ、巻頭で「30年以内に70%の確率で発生すると予測されている首都直下地震。あなたは、その準備ができていますか」としている通り、”首都直下地震”を意識して出版・配布されたにしては、物足りなさを感じました。
いたずらに危機感を煽ることもよくないのかも知れませんし、もともと単なる災害対策マニュアルとの位置付けなのかもしれませんが、折角なので想定し得る被害規模の詳細を具体的に数字も用いて伝えてもよいのではないか、と思いました。家屋やビルの倒壊、火災、津波や高潮による浸水、液状化現象、土砂災害、交通渋滞や徒歩での帰宅が見込まれる人数、避難所や宿泊可能施設の情報なども掲載すればより有用なものになった気がしました。
もし神奈川県においても同様の構想があるならば、是非ともこれらを網羅したものであって欲しいです。どこで被災するかは分かりませんし、インターネットへのアクセス環境が良好でない場所である可能性もあり、情報収集の手段として”ハードの本”の方が安心と言えるかも知れませんので。