10月10日付け日経新聞”大学欄”に「大学発 学ぶ社会貢献」との記事が掲載されておりました。

大学による社会貢献活動が活発化しているとの内容で、事例として、津田塾大学”訪日客の悩み相談”、芝浦工大”災害対策グッズの製作協力”などが紹介されておりました。また、地域との連携の事例として、関西学院大”朝来市などにおける旅行商品の企画・開発”、立命館大”近江八幡市に対する理想のまちづくり計画を提案”なども紹介されておりました。

そして、聖路加国際大の卒業生らが組織するNPO法人が”子どもや保育士向けに体の仕組みに関する勉強会を開催”との活動報告もなされておりました。”医療情報が氾濫している時代だからこそ、子どものうちから情報を見極める力を育んでいかなければならない”との問題意識が根底にあるとのでした。
いわずもがなですが、健康や医療、介護については、自治体、住民のいずれも関心が高い分野です。大学側も健康寿命の伸長や高齢者の介護予防等々に関する研究を進める重要テーマであり、研究結果の実証実験や世の中の実際のニーズの把握、地域貢献などニーズが存在することから、両者のニーズのマッチングが可能で、連携や協働の効果も発揮し易い分野であると考えられます。

足柄上郡に大学のキャンパスはありませんが、お隣の小田原市に国際医療福祉大学があります!何かできないか?とりあえず簡単に調べてみました。

同大学小田原キャンパスには保健医療学部の看護学科(看護職の育成)、作業療法学科(障がい者の機能回復・社会復帰などを支援する作業療法士の育成)、理学療法学科(総合的なリハビリテーション専門職の育成)の3学科があり、定員はそれぞれ80名。いずれも現代社会のニーズの強い分野であり、それを裏付けるように理学療法学科の定員は昨年度倍増されました。(同大学のHPはこちらから)

同大学と小田原市の間では、年1回の市民公開講座の開催(平成30年度開催分のテーマは”守ろう健康、育てよう心と体”)と大学の図書館が市民向けに開放されているだけで、大学側の事情やスタンスに因る可能性もありますが、格別積極的な交流が図られているとの印象は受けませんでした。

開成町並びに足柄上郡5町も、住民の関心の高い分野の専門大学が身近にあることを有効に活かさせていただくべく、連携の可能性を探るべきではないかと思われます(既に着手済みかもしれませんが)。他市と他大学の事例(※1)を参考をにすると、各種セミナー・講座の開催以外に、以下のような連携も取り組み可能かと考えられます。
・健康相談と健康づくりサロン
・健康長寿プロジェクト
・自治体による実習生の受け入れ
・大学による聴講生の受け入れ
・各種委員会・審議会への出席や委員就任
・自治体広報を通じた情報提供

※1:京都府南丹市と明治国際医療大学、群馬県みどり市と桐生大学

現時点では私個人的に同大学との接点はまったくありませんが、飛び込み営業でも、どなたかにご紹介いただくでも、いずれチャレンジしてみたいです。国家規模で社会的課題を抱える分野だけに、面白い展開が期待できましょう。