3月11日、東日本大震災の発生から8年を迎えました。つい昨日のことのようで、まさに“光陰矢のごとし“ではありますが、あの教訓をわすれてはならず、今後に活かし、後世に伝えることが今生きている我々世代の責務です。
今なお、5万人を超える方が避難生活を送られている現実も、被害の大きさ、深刻さを如実に物語るものです。南海トラフ地震の発生確率が向こう30年間で70~80%に引き上げられた中、事前事後それぞれで、ハードとソフト両面での備え・対策に万全を期すことが強く求められます。
“ヤマガミスポーツ”第3号は震災、防災・減災をテーマに採り上げました。
・まず、都内の職場で震災発生の瞬間を体験した当日を振り返りました。
都内の交通網が麻痺し、街が人で溢れかえった光景に、首都直下型地震が発生した場合の“パニック状態”は容易に想像できます。激しい交通渋滞に救急車や消防車の移動もままならない状態が予測され、虚しくも被害が拡大する恐れを感じます。過度な東京一極集中の弊害が災害発生後に露わになる可能性が高いと思います。
・私自身と妻のボランティア活動を報告。私は都合10回程度現地に足を運び、田んぼ内の瓦礫処理や草刈り、丘陵地への避難路の整備、牡蠣の養殖の錘づくり、石巻市雄勝支所の清掃、沿岸地から内陸に移転した耕作地の土壌づくりなどを行ったことを報告させていただきました。
・そして、現在の開成町における防災・減災対策に関して、国の“地域防災マネージャー制度”を引き合いに、自然災害への対策を“危機管理”の一部門ととらえ、その危機管理全般を統括する人材をプロや過去の災害に直接関与した経験者に委ねることの重要性を訴えました。町職員の方の資質云々の話ではなく、定期的な人事異動で任される任務としては荷が重すぎるという主旨です。
・また、町の災害用備蓄品の量が目標に足りていない状態をできるだけ早期に解消しなければならないこと、地域避難所における備蓄品の種類と量、並びに費用の分担について明確に定める必要性も主張しました。
・洪水ハザードマップが更新されましたが、地震用との区別を含め、その内容を周知徹底するために自治会毎に説明会を開催することが望ましいと考えます。
いずれにしても、災害列島日本に住む我々は、いつ起きないとも限らない各種の自然災害に対して万全の備えに努めなければなりません。東日本大震災の教訓を活かすためにも。
(辛い記憶を呼び起こしてしまった場合には深くお詫びいたします。自然の驚異に謙虚に立ち向かうことが大事であると考え、掲載させていただきました)