「途上国 未電化家庭用 太陽光システム ファンド」なるものに出資しました。

○ファンドの事業内容
ファンドの事業内容は”電気のない生活を送る途上国の家庭用に開発された太陽光システム製品を普及させること”。ファンドのサブタイトルをご紹介した方が分かり易いかもしれません、それは「途上国の灯油ランプを電気に変えて、夜間でも勉強できる環境を提供する」です。(詳しくはこちらをご参照ください)

太陽光システム製品とは、独自に開発された太陽光パネル・電池内臓のコントローラー・LED照明・ポータブル電灯のセット。このセットをまずはバングラディッシュとエチオピアで販売する事業になります。事業を企画・推進する松尾直樹氏(地球環境戦略研究機関 上席研究員)は、「地球温暖化問題」をライフワークとし、”途上国での持続可能な低炭素社会の構築”と”日本人自らが排出をゼロにできるカーボンオフセット(※)システムの普及”の実現を目指してらっしゃいます。

※カーボンオフセット (carbon offset):人間の経済活動や生活などを通して「ある場所」で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスを、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業(排出権購入)による削減活動によって「他の場所」で直接的、間接的に吸収しようとする考え方や活動。

○インパクト投資
このファンドは典型的なインパクト投資ファンドです。インパクト投資とは”経済的なリターンを求めるだけではなく、それぞれの地域で抱える課題や貧困や環境などの社会的な課題に対して、投資家からの出資を通じて解決しようとする、経済的な価値と社会的な価値の両方を追求する新しい投資の仕組み”です。この場合の”インパクト”は直訳すれば”効果や影響”、そして”課題解決”と意訳できると思います。

似たものに”ソーシャルインパクトボンド”があり、社会課題の解決を目指すことは共通だが、官民連携であることや、成果があった場合にのみ行政から資金提供者に報酬が払われるなどの特色があります。八王子市の大腸がん検診受診率向上事業や、神戸市の糖尿病性腎症重症化予防事業などの事例があります。

インパクト投資はクラウドファンディングの一種とも分類できます。資金提供者へのお返しの形態によって、①寄付型(お返しは特になし。要は募金)、②購入型(商品自体やサービスの優遇などでお返し)、③投資型(収益の一部を金銭でお返し)とざっくり分けられ、インパクト投資は③に属します。

さて前置きが長くなり、申し訳ありません。
ファンドの特典
さて本題のこのファンドの出資に対する特典ですが、”1口(1万円)につき、0.5 tCO2(2,000円相当)のカーボンオフセット・サービスが提供されること”です。

”1口出資すると、私が排出したCO2のうち、500㎏のCO2を削減・相殺したことになる”、今回の投資に関してより具体的には”エクアドルの家庭の電球を白熱電灯から電球型蛍光灯に置き換えるプロジェクトによって発行された温室効果ガスの排出削減量証明( 排出枠)を原資にして、1口あたり500㎏のCO2の削減量の証明書が発行されること”になります。

日本人のCO2排出量は一人あたり平均で年間2.2 tCO2です(2015年。内訳は下図を参照ください)。よって、500㎏のオフセットは、一人平均年間排出量のおおよそ1/4をゼロにすることになり、その分地球環境に貢献することを意味しています。
出資自体は地球温暖化防止のための活動を間接的に支援していると言いきれますが、この特典に関しては、正直言って実感の伴わない貢献であります。排出削減量の証明をいただいても、それに個人の義務や目標値があるわけでもなく、転売する類のものでもなく、正に雲をつかむ様な感覚です。

ただ、この様な感覚であることは、反省を込めて自己分析すると、地球温暖化の問題や温室効果ガス削減の重要性を自分事としてとらえ切れていない証拠でもあります。地元の中学校の普通教室にエアコンの設置が不可欠であるとの問題意識と同様に、カーボンオフセットについても自分事としてとらえられるようにならなければいけません。。。