9/19(水)、法務省が平成30年6月末時点の在留外国人数を発表。前年比約7万5千人増加の約264万人、過去最多を更新しました。総人口に占める比率は2.1%。増加人数に在留資格による偏りはなく、永住者や留学生、技能実習生、家族などが約1万人程度ずつバランスよく増えた格好です。
来年4月には、外国人労働者の受け入れ拡大のため、建設、農業、介護、造船、宿泊などの分野で新たな在留資格を設ける予定であり、外国人は一段と増加するものと考えられます。
神奈川県の外国人数(住民基本台帳に登録されている数。平成30年1月時点)は約20万人、比率は2.2%。
開成町は120人。3年間で23人増加したが、比率は0.7%と県内最低水準。ただ、外国人労働者の受け入れ拡大という国家の方針を踏まえれば、外国人が増えることはあっても減ることは当分ないでしょう。足柄上郡中井町がコンビニの食品工場の進出などに、近年、外国人(フィリピン人)が急増し、比率も3.2%まで上昇しましたが、同様のことが足柄上郡内のどこで起きてもおかしくありません。
外国人との共生は早晩全国共通の課題となるでしょう。町立の日本語学校を運営し、既に5年間で1000人の短期滞在の日本語学習者の受け入れを誇る北海道東川町などは先見性がある!と言えましょう。海外向けの観光情報発信を在留外国人に担わせている自治体も少なくないとされるなど、様々な交流を通じて融和を図り、”共に生きる社会”を創り上げていく取り組みが始まっています。開成町も今後の増加を見込み、場合によっては先取りするくらいのつもりで、先を見た行動に着手する必要があると考えます。
岡山県美作市では「外国人3000人構想」を掲げ、ターゲットをベトナムに絞り、積極的に交流を進めています。恐らくは賛否両論あるでしょうが、追随する自治体が出てくるものと予想します。生産年齢人口が減少し続ける中、AIやロボティクス活用によって生産性が向上するにしても現実的にはまだ先の話であり、女性の就労環境の一段の整備にも時間を要し、働き方改革で労働時間は短縮方向にあることから、特に需要と供給のミスマッチの激しい業界において、外国人労働力への期待が高まるのは至極当然と考えられるためです。