今年6月、父の代から大変お世話になっている知人から郵便物が届きました。装いも新たに編集・刊行された冊子“みんなで学ぶ富士山と酒匂川”の国際版でした。

開成町を含む足柄地域の災害の歴史を学ぶにはこれ以上ない資料であり、有難く頂戴しました。施設に入られ、直接御礼ができないこともあり、手紙を送らせていただきました。

酒匂川の氾濫と治水の歴史や富士山噴火についてデータと写真、そして手書きの挿絵を用いてこと細かにまとめられています。

しかも、“国際版”の名の通り、英語と中国での訳がすべての文章に付されており、国際的な文献としての価値も高いと思われます。町内の小中学校や図書館に寄贈されたと伺っておりますので、子どもたちを含めて町民の皆さんも今後ご覧いただく機会もあろうかと思います。

私も大学院の講義“災害と危機管理”のレポート作成において、参考文献として活用させていただきました。(後日、こちらにて公開いたします)

個人的に“霞堤”、厳密には“霞堤からの浸水リスク”に非常に興味があります。この新版でも当然触れられていますが、歴史的な史実として治水に効果があったとのトーンで記載されています。

ただ、地球温暖化に因る雨量の増加と災害の激甚化を受け、自然災害の被害想定もあらためて見直すべきだと思います。実際に一昨年、台風19号が猛威をふるった時、長野県の千曲川の霞堤から浸水し、広範囲で冠水被害が発生した事実があります(視察結果を後日こちらでご報告いたします)。

国としては流域治水の考え方に基づく方針から、霞堤を含む遊水機能を有する仕組みを増やす方向にはあることは承知していますが、酒匂川の霞堤をこのまま放置はできない状況だと考えます。

霞堤自体に蓋ををして閉じることは、前述の国の方針を踏まえれば現実的でないかもしれませんが、本堤防と控え堤防の間をかさ上げして水の流入を防ぐ、もしくは流入する水量を減らす試みが必要かと考えます。実際に開成町においては、小田急線沿いの浸水想定3mのエリアにすでに多くの家屋がある上、最近、新築も増えています。対策が必要です。

話が長く、且つ逸れてしまいましたが、非常に有用な冊子・文献であることを再度強調させていただき、今回は終わりとさせていただきます。