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先週、開成町人権・男女共同参画後援会(主催開成町、開成町教育委員会)に出席しました。テーマは「多様な性ってなんだろう?~互いの違いを受け止めあえる社会を目指して~」

講師は男性同性愛者

お話をいただいたのは、LGBT(*1)を含むすべての子どもたちが、ありのままの自分で大人になれる社会の実現のために活動するNPO法人「 ReBit 」のメンバーのゲイ(男性同性愛者)の方でした。

NPO法人「 ReBit 」の主たる事業は、多様な性やダイバーシティ&インクルージョン(*2)に関する授業や研修、イベント、コンサルティング。600名もの若者が活動に参加しており、授業や研修の開催は年間でそれぞれ100回を超えているとのこと。日本の社会が情報を強く求めていることが窺われます。(ホームページはこちらから

LGBTは約3~10%

国内の調査によれば、LTBTは約3~10%、35人のクラスがあるとすれば、1~3.5人になります。感覚はそれこそ人それぞれ異なりますが、私は意外と多いと感じました。ちなみに、他の社会的な少数派については、ひとり親世帯7.3%(同2.5人)、発達障害6.5%(同2.2人)、不登校1.3%(同0.4人)とのことでした。

セクシュアリティとは?

セクシュアリティ(性のあり方)を4つの要素で説明いただきました。①自認する性(自分がどのように認識しているか)、②からだの性、③好きになる性、④表現する性。今更ながらですが、頭の整理ができました。

“トランスジェンダー(transgender)”は、①と②の関係において、“自認する性と生まれたときのからだの性をもとに割り当てられた性が異なる人”と定義されました。そして、私は①と②が一致していることから、シスジェンダー(cisgender)であると言え、それが決して当たり前のことではないことを再認識させられました。

いじめを受けた人は68%

お話を伺った上での私なりの結論としては、LGBTQを含む多様性の存在をまずは知り、理解し、尊重し、受け入れることが極めて大事であるということです。

LGBTの68%がいじめを受けたことがあり、トランスジェンダーの約59%が自殺念慮を抱いたことがあり、約28%が自傷・自殺未遂をしたことがあり、約29%が不登校を経験したことがあるとのデータが公表されました。この数字がすべてを物語っていると思います。

日本は後進国

G7(*3)の中で同性婚を認めておらず(同性パートナーの法的保障がない)、LGBT差別禁止法がないのは日本だけとのことでした。日本の良いところはもちろん維持すべきであり、時には強いこだわりを持って欲しいところもありますが、この多様な性を受け入れていないことは明らかに世界に後れをとっていると感じます。ちょっと視点は異なりますが、選択的夫婦別姓制度が整備されていないことも、似た背景や要因があると思えます。

ちなみに米国では11月20日を“トランスジェンダーの尊厳と権利について考えるための記念日”とし、その前の1週間を“トランスジェンダー認知週間”に位置付けています。私が以前勤務していた米国の銀行でも、その週の金曜日は、従業員全員が“Pink Friday Pride”と称して、”何かピンク色のものを身に着けて働く“決まりになっていました。(LGBTQのカラーはレインボーとされていますが、この活動を始めた某証券会社がピンクを使ったことが引き継がれています)


この日の講演でもそうでしたが、英語の表現がそのまま用いられることが多いのも、日本の対応が遅れていることを示唆しているとも言えそうです。

*1:レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー
*2:性別、年齢、障がい、国籍などの外面の属性や、ライフスタイル、職歴、価値観などの内面の属性にかかわらず、それぞれの個を尊重し、認め合い、良いところを活かすこと
*3:カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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