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【過去の活動のご報告です】
今年の4月~7月、明治大学公共政策大学院の4講座を受講しました。各講座で提出したレポートを開示させていただくことで、私の考え方等々をお知らせできればと思います。
ふたつめも、“災害と危機管理”の講座におけるレポートです。国土交通省大臣官房審議官から、“最近の都市政策行政における水災害対策と流域治水”や“気候変動による水災害の激甚化と対策”をテーマとする講義を受けました。
講義を踏まえ、与えられた課題は“近年の気候変動に伴い頻発・激甚化する災害等に対して、自治体はどのように対処すべきか?”でした。私のレポートは添付ファイルの通りですが、要約すると以下の通りです。(添付ファイル:災害と危機管理 2)
採り上げた題材は他でもない、町内・自宅の近くを流れる酒匂川(さかわがわ)。タイトルは『二級河川 酒匂川の水害に備えて ~ 神奈川県開成町において』。
構成は、1.酒匂川とは、2.事前の対策について、3.実際に水害の可能性が生じた際の対応について、4.まとめ、としました。3回に分けてご報告させていただきます。
まず、酒匂川について
種別は二級河川、幹川の延長は約42㎞、流域面積は582㎢。静岡県御殿場市から小田原市へ流れますが、支川を含めた流域市町は静岡県御殿場市、小山町、神奈川県小田原市、秦野市、南足柄市、大井町、松田町、山北町そして開成町の9市町となります。
感覚的には意外だったのですが、急流と緩流の分類では(数値的に明確な基準はありません)急流に属します。神奈川県の資料では“国内有数の急流”と表現されていました。
ひとつの特徴は、流域に霞堤が3か所に残っていることです。以前、霞堤の機能は急流と緩流では異なるとお伝えしました。急流とされる酒匂川の場合は、過去に作られた当時は、一番堤が決壊しても二番堤、三番堤で水を本流に戻すことを主たる機能として設計されたものを考えられます。
過去の災害について
開成町内では、1938年に霞堤の本堤が決壊、1959年には十文字橋上流の堤防が一部決壊し、水害が発生しました。
その後、1978年に三保ダムが完成したこともあり、洪水は発生していません。ただ、2007年には豪雨に伴う増水により十文字橋が落橋しました。この時壊れた橋脚は石積みで大正2年・1913年に作られたものでした。
崩れずに残った(開成町側の)橋脚については、各種資料・記事によれば、関東大震災後の復旧工事において、1928年に鉄筋コンクリート製になったと読み取れます。と言うことは、93歳ということになります。橋げたとトラス部分は1973年にPC鋼材化(プレストレスト・コンクリート)されましたが、一部の橋脚は相当な老朽化が進んでいると考えられます。
ハザードマップについて
想定災害規模の雨量(日量530mm)の場合は、開成町の概ね東側半分が0.5~3.0mの浸水が想定されています(一部3.0~5.0mの区域あり)。一方、概ね西側半分の区域では浸水は想定されていません。
計画規模の雨量(日量355mm)では、一部0.5m未満の浸水がそうされているものの、町内ほぼ全域が0、浸水が想定されていません。
(神奈川県HPはこちらから)
次回以降、事前対策等についてお伝えします。
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先見と行動山神 ゆたか
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