目次
前回の続きとなります。
12月7日と9日、開成町議会の一般質問を傍聴しました。今回は9名の議員が質問にたちました。感想等をお伝えいたします。
ワクチン接種について
石田議員と井上三史議員からワクチン接種に関して質問されました。
2回目までの接種が当初、他市町村比遅れたことの検証と、その分析結果を3回目に活かすことが強く求められました。
3回目の接種に関して、町単体での集団接種とし、日時指定の方式であること、前倒しの可能性については国の方針が確定後に検討とのご説明でした。5~11歳の接種については、国の方針に則り、ご本人・保護者の意向次第とされました。
町民からは定期的にお世話になるかかりつけ医の方が便利なのだが、との声も聞こえてきました。某新聞の調査では65%の人が“できるだけ早く接種したい”と希望しているとのこと。重症化のリスクはこれまでよりも低いとされるものの、新種オミクロン株の拡散と、英国やフランスはじめ特に欧州での感染再拡大は当然気になるところです。且つ年末年始で人出の増加が見込まれることから、警戒を怠ってはならず、(2回目接種から8か月以上が経過した)該当者への接種が速やかに、滞りなく実施されることを望みます。
ヤングケアラーについて
前田議員はヤングケアラー(*1)の課題を採り上げられました。現在、中学生の17人にひとり、高校生の24人にひとりがヤングケアラーに該当している、早急な実態の把握と適切な支援の実施の必要性を訴えられました。
町からは、スクール・ソーシャル・ワーカー(月1回)やスクール・カウンセラー(週2回)などで対応している、必要に応じて(すでに定数以上ではあるが)教職員の加配やカウンセラーの加配を検討する、等の答弁がされました。
ケアラー/ヤングケアラーの課題については、各自治体での取り組みが始まっています。昨年、埼玉県が全国で初めて“ケアラー支援条例”を施行し、実態調査を実施した後、“埼玉県ケアラー支援計画”を策定しました。三重県名張市や岡山県総社市でも支援条例を制定、埼玉県入間市はヤングケアラーに特化した条例の制定を目指しているとのことです。
神奈川県でもこの10月、ケアラー支援ポータルサイト”が開設されました。藤沢市では小中学校で実態調査を実施、海老名市では市や関係機関の職員向けの研修会が開催されるなど、基礎自治体レベルでも取り組みが始まっています。
これまでの調査によれば、すでに“欠席や遅刻、宿題をしてこない、学力が振るわない”などの影響がみられること、望んでいる支援は“相談できるスタッフや場所、信頼して見守ってくれる大人、宿題や勉強のサポート”、との報告がなされています。
支援の必要性を訴えるある有識者は、“支援しなければ、ヤングケアラー自身が心身の健康を損ない、医療費や介護費、生活保護が増加し、労働力の不足や少子化などを助長する”と指摘しています。
事の深刻さから、我が町でもより具体的な対策が急がれると思います。生活困窮や健康、そして教育面と密接に絡む課題であり、横断的な対応が求められます。まずは実態の把握となりますが、“自覚していなかったり”、“知られたくないとの思い”から、その把握事態が容易ではないとされています。埼玉県が実施した調査も、地域包括支援センターや介護サロン、障害者団体、公立高校、県政サポーターなど多くの機関・ルートを通じて行われていたことも、そのあたりの事情を承知してのことかと考えられます。
日頃の生活にその影響が出易いとされることから、先生方もその可能性も念頭に置きながら子どもたちに接していただくことが大事になりそうです。また、地域での住民の関係性は昔よりは薄くなったとは言え、民生委員さん以外のわれわれ一般の地域の目も依然として重要だと思います。
ケアしていることを、家族の絆や責任感など肯定的にとらえている子どもたちもいるとのことであり、非常に難しい課題であると思います。ただ、いずれにせよ、ケアされる側や生活困窮世帯を適切な公的支援に結びつける必要があることは確かです。
また、県による取り組みとの相互に連携をとりつつ(かながわケアラー支援ポータルサイトはこちら)、すぐにできることとして、“相談窓口があること(*2)“を子どもたちや保護者に周知徹底する必要もありましょう。
*1:厚労省では、ヤングケアラーとは“法令上の定義はありませんが、一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども”としています。
*2: かながわこども家庭110番相談LINE、かながわ子ども・若者総合荘相談LINE、子ども家庭110番(電話相談) など
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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