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地方経済の活性化や地方創生を語る文脈において、その重要性が強く見直されている「地域内経済循環」。県西地域においても、様々な取り組みが実践されているところです。
今回は、この「地域内経済循環」について簡単におさらいしてみます。その後、その流れに沿って、開成町内の飲食店のご紹介シリーズに入らせていただきます。
「地域内経済循環」とは?
まず、「地域内経済循環」とは?簡単に言えば、地域内でお金が回る、回すことです。具体的には、
“地域内の住民や企業が得た所得が、地域内で消費や投資されることによって” → “地域内の住民や企業の所得が増え” → “地域内の経済が活性化する”ことです。
その重要性が見直されている背景には、地域経済の構造変化があります。
“大都市以外は、自動車中心の社会となり、ロードサイド店や大型ショッピングセンターでの消費は活発化するものの、地元商店に所得が還元されなくなり“
“企業が進出しても、機械化・省力化、非正規雇用の増加などで、地域経済の活性化につながりにくくなった”、というわけです。
そして、結果的に、所得が地域外に流出し、地域内の企業や商店、個人の所得が増えなくなっている、とされています。そこで、あらためて、今、地域内でお金が回ることを重視しようという機運が高まっている次第です。
エネルギー分野でも実践中
エネルギーの分野でも、地球温暖化問題にも関連して再生可能エネルギーへのシフトが推進される中で、地域外の企業からエネルギーを購入するのではなく、地域内で発電して、地域内で消費する活動が県西地区をはじめ全国で活発化しています。発想としては「地域内経済循環」と同様と言えます。今回の原油高などにより、採算上の問題から撤退を余儀なくされた事例も報じられていますが、中長期的には引き続き活発化の方向だと思います。
正式な定義としては・・・
正式には、“排他的な閉鎖構造を目指すものではなく”、“特異な産業を活かし、その関連企業でクラスターを形成することで所得の循環構造を構築するもの”と定義されます。
小規模もしくは開成町のように面積の狭い自治体でも、産業クラスターの形成を目指す意義は大きいと言えます。ただ、現実的には、地域内にある企業や商店、生産者との間の取引を増やしていくことが着実な第1歩だと考えます。
開成町の地域経済循環の状況は?
“地域経済循環率“という数値があります。地域経済の”自立度“を示すものです。授業ではないので詳細は割愛しますが、産み出された付加価値の額を、分配された所得で割って求める数値です。
開成町のそれは88.4%(2015年の最新データ)です。
この数値=自立度を引き上げるためには、①町外での、町外の方への販売を増やす、②町内での雇用の機会を増やす、③町内での消費を増やす、④町内への投資を増やすなどが考えられます。
というわけで、というのもちょっと飛躍している自覚はありますが、町内の飲食店をご紹介してまいりたいと思います。
参考まで近隣の市町の数値は、小田原市 115.8%、南足柄市 96.4%、中井町 165.9%、山北町 155.5%、松田町 103.6%、大井町 87.7%となっています。様々な要因が絡み合っていますが、それぞれの自治体内で働いている人の割合との相関関係が確認できます。
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先見と行動山神 ゆたか
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