北海道東川町の地域活性化の取り組み。いかにして、人口減少に歯止めをかけ、税収を増やすことができたのでしょうか?

今回は“写真”以外の様々な事業についてお伝えします。すべては書ききれず割愛しますが、とにかく凄いです。

積極果敢

財政的には決して豊かではないものの(財政力指数0.25前後、自主財源比率22~24%、実質公債費比率10前後)、補助金や特別地方交付金制度、企業版を含めたふるさと納税制度を正に最大限活用して資金調達にめどをたてつつ、多くの分野で積極的に攻めています。

(1) 公共施設の整備

① “幼児センター”と“地域子育て支援センター”を新築。2002年。
・当時としては画期的な幼保一元化施設。4つの保育園と1つの幼稚園を統合。
・“平等に就学前教育が受けられること”を強味として町内外にアピール。
・所管を教育委員会所管に統合。事務手続き等の窓口も一本化され便利に。
・総建設事業費は12.2億円。補助金等差し引き、町の実質負担は8.5億円。

②東川小学校移転、新校舎建設。地域交流センター、サッカー場、野球場、芝生公園、体験農園を新設。2014年。
・16haの水田を取得。4haに小学校校舎、12haにその他施設を新設。
・総事業費44億円。小学校などを災害時の避難場所とする複合施設にすることで、緊急防災・減債事業債(充当率100%、措置率70%)を活用。町の実質負担10.6億円。

③せんとぴゅあⅠ
・小学校の旧校舎を改修+耐震工事。
・2015年、全国初の公立日本語学校を開校。
・防災宿泊センター、町民交流施設としても活用。

④せんとぴゅあⅡ
・小学校のグランド跡地利用。
・2018年、図書館、美術館、博物館など「知の複合施設」を新築。
・せんとぴゅあⅠとⅡの総事業費23.5億円。災害時の避難場所とすることで、緊急防災・減債事業債を活用。町の実質負担9.5億円。

(2)定住人口増加政策

①大規模宅地造成
・住宅供給公社による宅地造成1985年以降の35年間で630区画、25万㎡。ほぼ完売。

②民間の共同住宅への支援
・建築費の1/3以内、町内業者180万円/戸、町外業者130万円/戸を補助。

③きた住まいる建設推進事業
・新築住宅建設費1/2以内、上限100万円、2世帯200万円を補助。町内業者1.5倍。

④二世帯居住推進事業
・新築か増改築、事業費1/2以内、近居には上限50万円、同居には上限100万円を補助。

町内業者による施行の場合、補助金を上乗せしています。地域内経済循環の発想をこの当時から反映させています!

(3)公設民営による企業誘致

①三千櫻酒蔵
・美味しい水と美味しいお米を活かすために、日本酒の酒蔵は町の悲願だった。
・一方、三千櫻酒蔵は蔵の立て替えか、寒冷地への移転を検討中であった。
・2019年、公設民営での誘致に成功。
・建設事業費3.6億円。農水省農山漁村振興交付金+施設使用料一括納入で町の実質負担はゼロ。

酒造施設を自治体が作る?! しかも、決して“お酒”が地場産業でも観光資源だったわけでもないところで。悲願だったとはいえ、“超積極的“なリスクの高い事業に果敢に挑戦。

②mont-bell
・店舗建物を町負担で建設。
・商工会を指定管理者とし、mont-bellが店舗運営。
・総事業費は1億円。北海道森林整備加速化・林業再生事業木造公共施設整備事業補助金を活用し、町の実質負担は6,000万円。

とりあえず、今回は一旦このあたりまでとさせていただきます。

感想

・ご覧の通り、箱物への投資額が、町の財政規模比、非常に大きいです。
・幼保一元化は超先駆的、就学前教育への注力も見られ、真の子育て政策だと感じます。
・今でこそ”地域内経済循環”の発想が重要視されていますが、当時から町内業者の仕事が増える設定となっています。
・民間活力を活かす!とはいうものの、ハード設備を”公設”するのはなかなか勇気がいりますし、住民の合意形成も容易でなかったと思われますが、見事に完遂!

次回、ふるさと納税の活用術などをご紹介して締めたいと思います。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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