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月刊「ガバナンス」にて紹介されている“全国の自治体の取り組み事例”、“流行もの”から独自の“ならでは”といったものまで様々ですが、とても参考になります。

昨年の1月号から今年の1月号に掲載されていた事例の中で、私が興味を覚えたものを分野ごとに、開成町・足柄地域でも取り組み可能か?との視点でご紹介しています。

今回は“デマンド型交通・自動運転バス”の続きと、“デジタル化・DX”に関する事例です。

※“☆”以下は追加情報や山神の感想です。

<デマンド型交通、自動運転バス> 続き

宮城県岩沼市(43,900人、60㎢)”デマンド型バス”

AI活用のデマンド型バス2台(ワゴン車と普通車)による実証実験を開始。
・市内77か所のバス停の間を運行。
・電話もしくはアプリで予約。
・大人200円、小中学生100円、未就学児 無料。

※市からのお知らせはこちらから

☆“AI運行バス”のビジネスモデルはNTTコミュニケーションズ(株)が提供。大阪府河内長野市が既に導入済みのようですが、この分野の競争激化は必至でしょう。

※NTTコミュニケーションズの事業案内はこちらから

島根県美郷町(4,000人、283㎢)“定額乗合タクシー”

・既に稼働している“デマンド型乗合タクシー”(1回400円)に定額料金制を導入する実証実験。
・料金は距離によって3,000円~5,000円。

☆デマンド型交通もサブスクの時代に突入! 通勤・通学のための利用者にとっては実質的に定期券と同じ。、移動手段が変化したと言える事例です。高齢者の移動手段を含め、”定額料金制に対するニーズの有無、金額の妥当性などが検証される見込みのようです。

※実証実験に関する経産省の資料はこちらから
※町からのお知らせはこちらから
※実施主体である(株)バイタルリードの事業案内はこちらから

岐阜市(397,800人、204㎢)”自動運転バス”

・2021年に引き続き、自動運転バスの走行実証実験を1か月間実施(2022/10~11月)
・2023年度以降、自動運転の“実装”に取り組む計画。

※実証実験の概要はこちらから

☆実証実験業務を受託したのはソフトバンクの子会社・BOLDLY(株)。茨城県境町ですでに実用化されている他、全国各地で129回もの実証実験を実施済みとのこと。この分野のマーケットリーダーと言えそうです。

和歌山県太地町(3,000人、6㎢)”自動運転カート”

自動運転“電動カート”の実証実験を実施。
・巡回バスが運行できないエリアを中心に、一周約3㎞のルートを30分に1回周回。
・電動誘導線に沿って、時速12㎞で走行。
・補助員が1名乗車。予約不要。自由に乗り降り。無料。

※実証実験に関する経産省の資料はこちらから
※町の案内チラシはこちらから

☆高齢化率約45%の町。生活の足にお困りの方が少なくないため、と思われます。
仕組みはゴルフ場のカートと同じですね。雨や寒さに弱いような気もします。初期投資も電動誘導線の設置分が余計にかかることが気になります。いずれにせよ、現段階では実証実験。検証を踏まえ、よりよいものに仕上げていくのでしょう。

<デジタル化、DX>

長野県伊那市(67,100人、668㎢)“モバイル市役所”

情報通信インフラを搭載したバスが地域に出向き、行政サービスを提供。高齢者など来庁が困難な市民へのサービス向上が目的。

※市のお知らせはこちらから

福島県いわき市(318,500人、1,232㎢)“お出かけ市役所”

地域イントラネット環境を整備したワゴン車が公民館などを巡回し、行政サービスを提供。

※市からのお知らせはこちらから

☆東日本で最も小さい町・開成町とは比較にならないくらい面積の非常に大きい自治体での事例。とは言え、“需要に供給が合わせる時代へのシフト”という視点で、高齢化が全国で一段と進行している中での将来像として参考になります。

広島県福山市(466,900人、518㎢)“スマート鍵BOX”

・実証実験。
・事前の利用登録によって、公民館の鍵が入っているBOXを開けるパスワードがメール配信されるもの。
・夜間や休日の使い勝手、負担軽減が狙い。

※市からのお知らせはこちらこちら

☆事前に手書きの利用申請が必要だとすると、鍵を保有している側も、利用する側も負担はあまり減らないような気がします。電子媒体(メール、LINE、アプリ等)で申請が可能なら、双方の負担軽減につながる思います。

また、この”スマート鍵BOX”は、平時の利用ではなく、災害発生時を想定すると、役場による避難所開設を待つことなく、とくかく早い非難を望む方などには有用な方法だと思います。もちろん、何らかの方法でBOXを開けるためのパスワード/ナンバーを入手する必要はありますが。

今回はこのあたりまでとさせていただきます。次回は”デジタル化・DX”の続きとなります。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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