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月刊「ガバナンス」にて紹介されている“全国の自治体の取り組み事例”。私が興味を覚えたものを分野ごとに、開成町・足柄地域でも取り組み可能か?との視点でご紹介しています。
今回は”教育”と”子育て支援・働き方改革”に関する取り組みです。
※“☆”以下は独自に調査した追加情報や山神の感想です。
<教育>
茨城県守谷市(69,400人、36㎢)“ネイティブスピーカーとマンツーマン英会話授業”
・DMM.com社と包括連携協定を締結。
・2021年10月、市立中学校4校の中学2年生全員を対象に全10回のオンライン英会話授業を開始。
・講師は海外に住む英語のネイティブスピーカー。
・「使える英語力」を身につけることが目的のひとつ。
・経費は約300万円だったとのこと。
・2022年は対象を全学年・生徒に拡大。学年によって3~6回実施。
※市立守屋中学校のHPはこちらから(授業風景など)
※2022年の事業に関する市報告資料はこちらから
※教育家庭新聞の記事はこちらから(詳細まで報じています)
☆GIGAスクール構想の理念に合致する取り組み。私もやってみたい!ひとり1台配布されたタブレットが有効に活用されている事例でもあります。また、”個別最適化”にも資する授業です。
GIGAとは? 「Global and Innovation Gateway for All」=「すべての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉」です。その扉を通じて、子どもたちが世界とどんどん広く深くつながっていって欲しいです。
☆現実的な話としても、東京都立校では今年初めて英語のスピーキングテストが導入され話題になりました。“使える英語”を身に着けるために、これまで最も遅れていたのがスピーキング。ネイティブスピーカーを相手に学習できることはとても有意義。
☆最後に私の持論。これまでも折に触れお伝えしてきましたが、私は外国語習得においてはネイティブスピーカーとコミュニケーションをとることが最も効果的であるとの持論です。なぜなら、真のリスニング力を鍛えるには最適ですし、スピーキングも教科書通りでなくても通じることを知る中で、“使える英語”が身につくからです。
そして、外国人居住者も増え、訪日旅行客もコロナ前に3,000万人を超え、昔よりは外国人が身近になったものの、島国・日本であるが故、ガイコクジン恐怖症のようなものが根強くあるからです。
<子育て支援・働き方改革>
栃木県那珂川町(15,700人、193㎢)“特産品給付”
・2021年10月から、0歳児から中学3年生までの子どもがいる世帯に、お米やいちご、野菜セットなど町の特産品を給付。
※当事業に関する報道はこちらから
茨城県稲敷市(39,800人、206㎢)“小中学生世帯に市内産米を配布”
・2021年12月、小中学生(約2,300人)がいる約1,600世帯に市内産米を1人あたり6㎏を配布。
・米価下落などを受けた米農家支援と子育て世代の生活支援が目的。
※当事業に関する報道はこちらから
☆両自治体の取り組みは子育て世帯の支援が主目的ですが、正に「地産地消」、「地域内経済循環」にも資するものです。
地域での生産物を消費することで、お金が地域の外に出て行かず、地域の中で回り、その回ったお金がまた新たな経済効果を産む循環。地域の経済が衰退することなく、維持・発展し、雇用も維持・増加させるには地域の中でお金を使うことが今後ますます重要になります。
熊本県荒尾市(51,600人、57㎢)“子育て応援タクシー”
・2020年からデマンド型AI乗合タクシーが運行中。
・2022年9月、小学4年生から中学3年生までを対象に、運行時間をこれまでの“17時まで“から”20時“まで延長する実証実験を実施。
・料金は一律200円。
※事業の概要はこちらから
神奈川県綾瀬市(84,900人、22㎢)“子育て部分休暇”を新設
・2022年4月、法律で定められている未就学児を養育するための部分休業に加えて、独自に、小学生を養育する職員を対象に部分休暇を新設。
・コアタイムなしの“フレックスタイム制“や、育児等を理由に退職した職員の復職を可能とする“キャリアリターン制度”と合わせて、人材確保のために柔軟な働き方を推進。
※綾瀬市のプレスリリース資料はこちらから
※綾瀬市フレックスタイム制度についてはこちらから
※綾瀬市キャリアリターン制度についてはこちらから
☆綾瀬市は働き方改革に積極的です。女性活躍を推進するため、少子化対策として男性の家事・育児への参画を促進するため、いずれの自治体においても働き方改革は急務。制度はできても利用しにくい”雰囲気・空気“は依然として強かったり、浸透するには時間がかかるかもしれませんが、一歩目がなければ二歩目もありません。前向きに取り組みしかありません。
“需要に供給が合わせる時代へ向かっている”とされます。全体としては人口、中でも生産年齢人口の減少が続く中、雇う側が労働者に合わせて社会になりつつあることを示唆する事例です。
それでも、綾瀬市役所では、2022年4月の新規採用内定者12名のうち7名が辞退したとのこと、厳しいです。公務員人気は過去と比べれば後退気味、先生も定員割れが急増とされ、民間も交えた競争の中で人材を確保するには一層の改革が求められていると言えそうです。
☆話逸れます。女性活躍、男女平等について。
女性の、もしくは女性が主力の仕事の給料が上がらなければ、“男性の役割は外で稼いでくること”といった染み着いた概念を払拭するのは容易でないと思います。
その意味で、近年、日本では雇用を吸収しているのはサービス業であり、そのサービス業の生産性(≒収益性≒給料)はかつて雇用を吸収した製造業よりは著しく低いことが根底にある問題だとされます。
よって、女性活躍にしても、少子化対策にしても、抜本的な克服には、やはりそのあたりの根っこの課題への取り組みが必要だと思います。
今回はこのあたりまでとさせていただきます。次回は、”医療・健康“と”スポーツ“に関する取り組み事例をご紹介します。
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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