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いずれも藻谷浩介氏の言葉=訴えです。同氏は日本総研と日本政策投資銀行に籍を置くエコノミスト、自称「事実確認&構造把握業」。
7月11日(月)、東洋大院に外部講師として来ていただきました。直接お話を伺うのは2度目。いやぁ強烈でした!背筋伸びまくりました。
業界団体や企業に招かれて講演すると、途中で2割は必ず寝ると仰ってましたが、今回は目は皿、耳はダンボのどん欲な社会人学生が相手ということで、より気合いが入っていた感じです。ストレートにぶつけていただき、爽快でした。ありがとうございました。
文字情報のコピペはもう止めよう! 事実を確認しよう!
さて、講義の内容ですが、『テキスト情報を鵜呑みするのはやめよう!』、『小学校の算数で事実を確認しよう!』、そして『解釈しよう!』ということでした。
すぐには消化=理解できませんでしたが、実例を挙げられる中で、自らも報道内容をそのまま受け入れていたことに気づかされました。
ただ、同氏は我々に即、反省を促しているというよりは、『まず、そういうメディアであるし、そういう国民性であることを自覚しよう。その上で、それがおかしくないか? 考えてみよう』といった投げかけと受け止めました。
実効再生産数?
例えば、コロナで言えば、『”実効再生産数”など難しい数字はまったく不要。重傷者数や死亡者数・率など小学校の算数を遣えば分かる数字だけで事実は十二分に確認できる。日本は、敢えて難しいものを持ち出すことが評価される、おかしな国であり、メディアもおかしい』、との主張でした。
参院選比例区で得票数を増やした政党は?
比例区の得票数?議席数ばかり気になり、正直ほとんど見ていませんでした。藻谷氏曰く、『ほとんど誰も見ていないし、報道もされない。ただ、この数字が今回の選挙の真の姿を表している』と指摘されました。
・最多は維新+294万票、次いで参政党+177万票。安倍元首相が襲撃され亡くなれたことへの同情票とは思えない。
・自民党+54万票+公明党▲36万票=+18万票。N国党+27万票や社民党+21万票よりも少ないのが事実。
この事実をどう捉えるかは、人それぞれ。ただ、“与党圧勝”という文字情報しか見ていないと(それしか報じないから仕方がないが、とも)、実態は掴めない、との主張です。恥ずかしながら、ごもっともです。
日本の新型コロナ感染者数は?
2020年 23万人、2021年 149万人、はたして今年上半期は? 多いに違いないが、どれくらい? なぜすぐに数字が頭に浮かばないのか、情けなくなりました。
答えは、216万人。半年間だけで2020年の31倍、2021年の5倍。
ただ、同氏が言いたいのは、その数字を知っているか否かではなく、世の中の“空気“の恐ろしさ。振り返れば、感染者数で見ると、2020年の春は今年上半期とは比べ物にならないほど少なかったのに、学校は休校、甲子園も中止。2021年の夏は、今年のゴールデンウィークと同程度だったが、オリンピック開催に否定的な声が強く、結局、開催も無観客。そして、その今年のGWといえば、”コロナも落ち着いた“として世に人が溢れた。
一方、重症数で見ると、2021年9月をピークに、今年のGWは激減したのが事実。”コロナも落ち着いた“とされたのは、重傷者数が減ったからであり、感染者数は関係ない。それにも関わらず、日本では、重傷者数の発表をメインに据えることを“空気”が許さない。
『失敗の本質』などでも指摘されるところだが、“日本・日本人・日本型組織は、事態の変化を随時確認し、対応を変えることがとにかく苦手”という結論です。
“空気”、“同調圧力“には私も強い関心を持っているが、あらためて指摘されると、正に仰る通りと言わざるを得ません。
ちょっと待て、これって藻谷さんの言う情報を鵜呑みにしているだけでは?と自問自答しましたが、違いますね。やはり”空気“の恐ろしさです。
勿論、立場によって、視点によって、意見は分かれると思いますが、藻谷さんの考えはこういうことでした。
1回でお伝えする予定ですが、終わりませんでした。次回に続きます。
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先見と行動山神 ゆたか
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