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先日、小田原市の男女共同参画セミナー(小田原市市民部主催)にオンライン参加しました。
テーマは『私の中にもある?無意識の思い込み~アンコンシャスバイアス~』。講師は、関東学院大学の非常勤講師 谷 俊子さん。
過日、こちらでも投稿させていただきましたが、我が国のジェンダーギャップ指数は146か国中116位。その改善が強く求められる中、SGDsの目標にも掲げられている「(男女に限らず、国籍や障がいのあるなし、LGBTQなどを含めた)不平等の撤廃」を達成する上でも、注目度が増しているのが“アンコンシャスバイアス”です。
アンコンシャスバイアスとは?
アンコンシャスバイアスとは?“無意識に抱いてしまう偏見や、根拠のない思い込み”と定義されます。様々な多様性や個性を受け入れることの重要性が再認識される中で、極端に言えば、すべてのことがその対象となり得るのでしょうが、主に企業・職場における男女格差という課題の克服を中心に議論や活動が進められている印象があります。
講義では、チェックリスクをもとにそれぞれのアンコンシャスバイアスの有無、程度を確認することから始まりました。ちなみに私は24項目中9項目で有り、との結果になりました。
アンコンシャスバイアスにつながる代表例
いくつかのタイプに分類いただき、頭の整理ができました。
①ステレオタイプ: 属性から人を先入観や固定観念で決めつけてしまう。
②ハロー効果: 好感を抱いた人の考えや行動をすべて肯定してしまう。
③権威バイアス: 特定の肩書をもつ人は常に正しいと思いこんでしまう。
④集団同調性バイアス: 本質を見ずに、周りと同じように行動してしまう。
他にも、⑤正常性バイアス(自分は大丈夫と楽観的に考えてしまう)、⑥バラ色の回顧(過去を美化し、今を否定してしまう)、⑦インポスター症候群(自らを過小評価してしまう)が挙げられました。
男女平等や、組織・団体での円滑なコミュニケーションと信頼関係の構築、働きやすさ・生きやすさの視点では①~④がより重要だと感じました。
根拠・事実に基づく場合は?
一例を挙げると、チェックリストに「年配の人は若い人よりもパソコンが苦手だと思う」という問いがありました。もちろん、人によりますし、必ずしもそうではないと思います。
思い込みではないと、お断りした上で、一般的にはそう言えると思います。“デジタルネイティブ”や“アナログ世代”という世代を分ける表現も市民権を得ています。
総務省の通信利用動向調査(令和3年)においても、“年齢階層別インターネット利用状況”でみると、10歳代から50歳代は95%以上であるのに対して、70歳代は59%、80歳代は27%という数字が出ています。
要は、大事なのは、“根拠のない偏見や思い込みを持たないよう努める”のは当然のこととして、一方で信頼に足る根拠があれば、その根拠に基づきしかるべき言動をとる“、ということだと思います。この例でいえば、”70歳代の40%はインターネットを使っていない“という調査結果を踏まえ、言葉遣いと表現方法に留意しつつ、適切な対応をする(紙媒体を用いる、使い方を教える等)ということでしょう。
配慮との境目
“育休明けや就学前のちいさいお子さんがいる社員に、思いやり・配慮・ねぎらいの言葉をかけるのもアンコンシャスバイアスと捉えられかねない”との話もありました。育児は男性もやるべき/シェアすべきであるとの視点以外に、“期待されていない“と受け取られかねないとのことでした。純粋に良かれと思ったことばも、そのリスクがあるとなるととても難しいです。その見極めがマネジメント能力なのかもしれません。
要は、アンコンシャスバイアスを持たず、それぞれの価値観や個性などを受け入れ、日頃からコミュニケーションをとりながら、最終的に信頼関係を築いていくことが大事であり、その方法はひとつではないということだと思います。
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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