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過日、オンラインセミナー「デジタル田園都市国家構想」勉強会を視聴しました。
主催は福岡を拠点とする経営コンサルタント会社「DOGAN(ドーガン)」。創業者であり現社長の森さんは日本長期信用銀行時代の同僚。『すべては地域経済のために!』、『地域に“正しく”お金を回し、世界に通用する地場産業の育成へ』を理念に掲げ、地元に根付いて20年弱。その志と行動力そして責任感には敬服し、勝手に誇りに思っています😊
さて、セミナーですが、デジタル庁統括官・村上敬亮氏より“デジタル田園都市国家構想”について1時間の講義をいただきました。“なぜデジタル化が必要か?”という話です。
デジタル田園都市国家構想を現場で先導する同氏の話は東洋大学院の授業でも伺い、2度目になりますが、分かり易く、歯切れのよいトークは爽快です。とても高度で深い内容で、容易に自分のものにできるものではありませんが、腹落ちするお話もありました。
供給が需要に合わせる経済へ
最も印象に残ったのは“需要が供給に合わせていた昭和の時代から、供給が需要に合わせる令和の時代に変わる”という話です。理由はシンプル、人口が減るからです。故に、デジタル化が不可欠との結論になります。
公共交通を例に挙げられましたが、昭和の時代は“バス停に来るバスを乗客が待つ”のが当たり前でしたが、令和の時代はサービス車両が直接顧客のところまで迎えに来る“のが当たり前になる。
ある街でバス会社とタクシー会社、そしてスクールバスなどが個別ばらばらにサービスを提供しているようなケースがありますが、いずれも経営が厳しいのが実状。一方、高齢者など移動手段を必要とする人はおり、潜在的な需要は存在する。
供給側が需要側の事象に積極的に合わせていかない限り、その潜在的な需要は放置され、事業者はすべて経営が苦しいままになってしまう。このような問題を解決するためには、“デジタル化”と“共助の取り組み”が不可欠になるとの考えです。
公共交通以外も同様
公共交通を例に説明いただきましたが、他の分野でも同様の現象が指摘できるとされました。
・仕事: 雇用先の就業ルールに従業員が合わせる → 従業員の暮らしに就業ルールが合わせる
・小売: 消費者がお店まで買いに行く → 商品が消費者の家に届けられる
・教育: 特定の学校・カリキュラムに生徒が集まる → 生徒側が学校・カリキュラムを選ぶ
・役所: 役所に行って手続きを申請する → 通知を受け取り、手続きが自動的に行われる
といった具合です。他にも物流や医療機関に関しても、供給が需要に合わせることになるとの見方を示されました。
そして、いずれにおいても各事業者がばらばらに動いていては需要を取り込めず、共倒れになる。共助の取り組みが不可欠であり、またシェアリングや循環型経済の仕組みもより重要となり、いずれも”デジタル化“が必要との結論でした。
現実的にデマンド型交通は全国でその利用が活発化しており、飲食店などのデリバリーもコロナ禍という特殊な環境を勘案しても、すでに増加しています。役所においても、各種証明書などのコンビニ交付にとどまらず、窓口での手続きの電子化などが進んでおり、マイナンバーカードの普及とも相まって、一段と加速することは間違いないと思います。
個人的に強い関心を覚えたのは、教育分野です。子どもたちや保護者の関心やニーズの多様化を踏まえ、イエナプランを導入し人気を博している長野県佐久穂町の大日向小中学校や、“15歳にしかできない新しい学びの選択肢”を掲げ、“人間の未来を変える学校”を目指す徳島県神山町の高専新設など、正に供給が需要に合わせると言えそうな具体的な実例が都会ではなく、“地方”で登場しています。
公立学校も安閑とはしていられません。ただ、独自色を出すにも限界はありましょう。それでも、正にこのあらゆる面でデジタル化が求められる中で打ちされた“GIGAスクール構想”の重要性は極めて大きいです。
Global & Innovation Gateway for All = すべての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉! その扉を閉ざすことなく、大きく広げ、子どもたちが令和の変革の時代で羽ばたけるよう、精一杯のことをすべきだと再認識しました。
次回は、目から鱗の“村上さん語録”をもう少しお伝えした後、“デジタル田園都市国家構想“において、具体的にどのような取り組みがなされているかを見てみます。
そして、セミナーでも紹介された全国で展開中の“共助によるデジタル化の取り組み”の事例や、デジタル田園都市国家構想推進交付金が実際にどのような事業に交付されているのかをみてみます。
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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