サッカー日本代表、カナダとの強化試合惜しかったですね。本番での躍進を期待して、応援しましょう!11月23日(水)日本時間22:00~。

さて、“デジタル田園都市国家構想”を牽引するデジタル庁統括官・村上敬亮氏のお話を伺う機会に恵まれた件、前回は“供給が需要に合わせる経済になる”との同氏の見解、すなわち“デジタル田園都市国家構想”が目指す方向について書かせていただきました。

今回は、目から鱗の”村上氏語録”の中から、同氏が“今の日本、今の日本経済をどのように見ているのか?”などをお伝えします。尚、以下の内容は今回のセミナーに加えて、東洋大院での講義などで伺ったものも含みます。

私自身、そのような高所から物を見る姿勢が乏しかったことを反省しつつも、とてもよい学びと刺激になりました。大事なのはそれを今後具体的にどう活かすかではありますが。

そして、セミナーでも紹介された全国で展開中の“共助によるデジタル化の取り組み”の事例や、デジタル田園都市国家構想推進交付金が実際にどのような事業に交付されているのかをみてみます。

日本の労働生産性は伸び悩み

村上氏は生産性を押し上げる必要性、そして、そのためのデジタル化の必要性を強調されました。

日本の労働生産性は、2000年あたりから伸びがピタッと止まってしまっています(就業者1人あたりの名目付加価値額=約8百万円、就業1時間あたりの名目付加価値額=約4.5百万円)。

なぜでしょう?製造業の雇用吸収力がなくなり、人材を吸収しているサービス業の労働生産性が低いから、との見解でした。

実質賃金も2001年には世界2位でしたが、今や30位台、アジアでも6~7番目。“日本は超貧乏国家にまっしぐら!”。それもこれも“新しいことにチャレンジしなくなったから”とのお考えです。

生産性を上げるためには“デジタル化”が不可欠、との話につながっていきました・・・。(詳細は割愛させていただきます)

霞が関で若い人がどんどん辞めていく

過去のNHKの報道などによれば、“キャリア”の自己都合退職は2013年の21人から2018年には86人まで急増したとのこと。“ブラック化”など批判的な報道も目立ちますが、村上氏は、“その主因は、上が詰まっているから”とみています。どういうことでしょうか?

優秀な若手が一生懸命働き、仕事もやりがいはあるのだが、上には立派な補佐、課長、部長がいる。長官を含めみんなエキスパート、人間的にも立派ときている。それが結果的に、いつになったら、自分のペースと自分の思いで仕事ができるようになるんだろうとの思いに追い込まれてしまう、いうわけです。一言で言えば、“閉塞感”があるから、と分析しています。

お役人だけの話かと思いきや、民間の大企業も実は大差ないとの見方でした。そこで、“地方“に目を転じると、地方にはしがらみはあるけれど、閉塞感はない!故に、思いっきり自分の力試しができる!との結論でした。

他にも、“地方創生のために地方に赴いた人にとって「出番と居場所」があることがとても大事”、“地方創生において集めた人材は1か所に集めた方が成功に近づく”等々、現場の細かいことに関するお考えもご披露いただきました。

マイカー乗り合い交通「ノッカル」

セミナーにて“デジタル化を活用した共助の取り組み”として紹介されたのが、富山県朝日町の「ノッカル」でした。

(株)博報堂が開発したMaaS(※1)、“移動したい住民と、自分のお出かけついでに誰かを乗っけることができる住民ドライバーをマッチングさせるもの”、すなわち“住民どうしの助け合いが支える公共交通サービス”です。

朝日町は富山県の東端、面積226㎢、人口約1.1万人の町。1960年代には2万人を超えていたが半減。昭和の大合併(1954年)において1町6村の合併により発足。以降、単独自立の道を歩んでいます。

同町は2020年8月に、(株)博報堂とスズキ(株)と「地域の移動課題解決に向けた連携に関する協定書」を締結。実証実験の後、2021年10月に本格運行にいたりました。

朝日町ホームページより

運行主体は朝日町ですが、運行管理は地元交通事業者が、ドライバーは地域住民が務めるサービスです。国交省の制度「事業者協力型自家用有償旅客運送」(※2)の第一号案件です。

※「ノッカル」の概要@朝日町ホームページはこちらから

(※1)MaaS : Mobility as a Service。モビリティを単なる交通手段ではなく、自動運転やAIなどのさまざまなテクノロジーを掛け合わせた、次世代の交通サービス)

(※2)事業者協力型自家用有償旅客運送: 道路運送法の改正により2020年11月に創設された、運行管理や車両の整備管理についてバス・タクシー事業者が協力する制度。バス・タクシー事業者が運行管理を行うことで、市町村等は運行管理等に関する業務負担の軽減や運行ノウハウの活用が可能となり、バス・タクシー事業者は委託費の確保等による収入面での向上が期待できます。(博報堂ホームページより)

ノッカルの概要

・町の中心部である泊地区と各地区を結ぶ8コースを設定。(片道15分のコースも設定されており、必ずしも交通空白地帯のみを対象としたものでもありません)
・有料(1人の場合600円、2人の場合400円)
・月毎の時刻表をもとに、前日の17時までに、電話やLINEにて予約
・町発行のシルバータクシー券、福祉タクシー券、マタニティパスも利用可能。
・本格運行開始時点での利用登録者は164名、ドライバーは22名。

朝日町ホームページより

町としては、現在は高齢者の利用が中心だが、習い事や趣味などのための移動など利用者層の拡大を図る方針。商業活性化や健康促進他のサービスとも連携することで、地域コミュニティの一層の活性化も目指しています

朝日町では、ノッカル以外にも医療や子育て、SDGsなどの分野でも、“データを活用した住民と町の需要(困りごと)と供給(助け合い)の共助サービス”を展開予定です。デジタル田園都市国家構想推進交付金(デジタル実装タイプ2/3)にも採択され、5,300万円が交付されました。

この事例は、“デジタル化による変化・変革、新たな価値の創出”であり、まさに“DX”です。と同時に、住民がマイカーを利用する“シェアリング”の典型例でもあります。故にセミナーでも紹介されたわけですが、村上氏が指摘する当然にして向かう方向に沿うものです。

開成町でも

わが開成町、もしくは足柄地域での広域連携によってデジタル化の推進は喫緊の課題であります。公共交通や健康増進、高齢者の見守り、リモート学習などの教育分野、地域内経済循環の視点にたった地域ポイント・通貨など取り組みたいことは山ほどあります。

ただ、やはり、スピード感を求める上で、“専門的な知識と経験を有した人材”が不可欠です。外部人材を含めたCIO(Chief Information Officer)の採用や、DXを二人三脚で推進するパートナー企業・団体・組織の構築も必須の要件だと思います。村上氏が仰るように、“目指すべき山頂を明確に定め、その山頂に向かって、例えば公共交通で、最初の一歩登り始めたいです。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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