オンラインセミナー「地方創生~PPP手法によるまちづくり~」(主催:地域活性学会)を視聴した件。

前回は、インフラ老朽化問題に関して、講師である東洋大根本教授の以下の通りの見解についてお伝えしました。
・“すべてのインフラ更新は困難”、
・“官民連携によって、費用を抑えながら質を維持できる可能性、もしくは費用を削減しながら量を維持できる可能性はある”

今回は同問題に対して、官民連携で取り組まれている全国の実例をご紹介した後、開成町の状況をお伝えします。

官民連携に活路!

前回お伝えした通りの根拠により、根本教授の教えは、インフラ老朽化問題への対処としては“官民連携”によってその克服を図るしかない、ということになります。

そして、すでに実際に取り組まれている例は、以下の通り全国にたくさんあります!
・ソフト化:学校プールを廃止し、民間スポーツ施設で授業を実施(佐倉市など)※関連記事はこちら
・ソフト化:生涯学習において、民間の講座に通ってもらい、補助金を出す(千代田区など)※制度概要はこちら

・多機能化:中学校校舎と保育園、デイサービスセンター、ケアハウス、文化ホールを複合化(市川市)※事業概要はこちら
・多機能化:体育館、図書館、公民館、子育て支援施設などを集約(廿日市市)※事業概要はこちら

・共用化:温水プールと体育館を小学校と共用。スポーツ企業が運営(八千代市)
・集約化:小学校7校を1校に統合。廃校舎を民間に無償で貸し出し(夕張市)
・集約化:公営住宅を集約高層化。余剰地に民間施設を誘致(徳島県)※事業概要はこちら

・短寿命化:市役所庁舎を20年間リース。20年後に縮小する方針(高浜市)※関連資料はこちら
・公共施設保全業務包括委託(廿日市市など)
・土木インフラ保全業務包括委託(府中市など)※事業概要はこちら
・都市公園、緑地包括委託(館林市など)

開成町は?

最後に開成町の状況です。公共施設の管理計画の詳細は、添付しました「開成町公共施設等総合計画(令和3年改訂)」と「開成町公共施設等個別施設計画」をご参照ください。

2017年時点での試算に基づけば、仮に公共施設ならびにインフラ施設をすべて更新して、量を維持した場合にかかる費用は以下の通りです。

公共施設(学校、庁舎、町民センター、福祉会館など)をすべて更新、維持した場合、向こう40年間で要する費用は199.1億円、1年あたり5.0億円

・同様に、インフラ施設(道路、橋梁、上下水道、町営住宅など)をすべて更新、維持した場合、向こう40年間に要する費用は196.9億円、1年あたり4.9億円

合わせると、1年あたり9.9億円を要することになり、過去の普通建設事業費の平均9.4億円と比較すると1年あたり0.5億円足りなくなる計算です。

町営住宅の統廃合が検討されているなど、実際にはすべての公共施設やインフラ施設が更新される可能性は低いと考えられます。ただ一方で、計画はあるも未完了の下水道や、宅地開発・人口増加等に伴う道路の拡張などあらたな投資も不可欠です。

その新たな投資の財源を確保することがまずもって重要となると同時に、前述の通り、多機能化や共用化など官民連携の手法を各方面で導入する必要性はこれまで以上に高まっていると言えます。公営住宅に関しても、山北町などで先行事例のあるPFI住宅など、自治体直営の従来方式以外の選択肢も広がっています。

公共施設もインフラ施設も生活に欠かせないものであるがゆえに、その老朽化問題は非常に重要です。人口動態を見据えつつ、将来的に量が過剰にならないよう、そして、質の維持拡充を確保するために、民間のノウハウ、そして資金を最大限活用させていただく運営が不可欠です。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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