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今年も残すところ10日余り。冷え込みも厳しくなり、冬本番の気配ですね。それでも開成町はこの寒波でも雪がふることもなく、気候には恵まれた方と言えるでしょう。
今朝も開成駅前丁字路にて小学生の登校を見守り。今学期もあと4日、もうすぐ冬休み!子どもたちはいたって元気です!防止のてっぺんに赤い羽根をセロテープで貼ってるお茶目な子、折り紙で作った”焼き芋”を食べるふりしながら、おじさんにも”どう?”と投げかけてくる明るい子、会話を楽しみながらやってます。
子どもが増えている活気のある町!地域で子どもを育むことの重要性も念頭に置きながら、今後も継続しています。
さて、本題にもどりまして、『2040年の未来予測』(著者:成毛眞氏)を読み直しています。『2040年問題』、高齢者人口がピークを迎える年としても意識されるところです。
コロナ禍で社会環境の変化が加速した!とされます。私も中長期的なまちづくりのビジョンを描くにあたり、先を見通すものの、これだけ変化の激しい時代ゆえ、容易な作業ではないと実感しています。
そこで、“20年前からの変化”を数字で確認することで、“向こう20年間に少なくともこれくらい変わり得る”というイメージが湧くのでは?との思いにいたりました。
前回は、“そもそも20年前にはなかったもの”について書かせていただきました。今回は、20年前との比較が可能なものの中で、大きく変化したものをお届けします。
高齢者を何人の現役世代で支える?
まず、高齢者と現役世代の人口比率についてです。特に社会保障制度の持続可能性の視点で、注目度は高いです。
2000年の3.9人から2020年には2.1人へ約半分になりました。2040年にかけては、変化は緩やかですが、1.5人までさらに減るとの予測です。
国民年金制度や皆保険制度が始まった頃の1960年は11.2人でした。想定以上の長寿化などを受け、明らかに制度疲労を起こしていると言わざるを得ません。現行の制度は現役世代からの仕送りに大きく依存している設計であるから、負担・支給両面でこのまま存続できるとは、残念ながら考えられません。
著者の成毛氏は財政的な懸念にも触れていますが、違った角度からもとらえており、目から鱗でした。
・年金・医療・介護の社会保障は原則は“保険”。
・健康保険は病気にならなかった人のお金で病気になった人を保障する仕組み、年金は早く亡くなった人の保険料を長生きした人に渡して保障する制度。
・故に、“国から自動的にもらえるお金ではない“というわけです。
基礎自治体としても、健康寿命の伸長、地域での助け合いなど一生懸命、前向きに取り組んでいかなければなりません。がんばっていきましょう!
長期債務
因みに、国・地方の長期債務も2000年の491兆円・GDP比126%から、2022年(見込み)には1,244兆円・GDP比220%までそれぞれ2.8倍、1.7倍となりました。バブル期においても、消費税を引き上げても、税収が過去最高まで増えても債務残高は減りませんでした。
GDP比200%超えは日本だけ。“先進国で最悪“という表現、どうお感じになるでしょうか?そもそもG7の7か国に選ばれている中で最悪でもOKのような印象をあたえかねないと思われます。”IMFの調査対象国188カ国・地域の中で最下位“と言われると、『えっ?』となりませんでしょうか。。。しかも断トツです。
国民負担率
国民負担率は“租税負担率”と“社会保障負担率”の合計で、国民所得に対する比率で表されます。それぞれ、2000年の22.6%と13.0%から2022年には27.8%と18.7%、合計で35.6%から46.5%まで負担が重くなりました。一方で賃金は(2000年から2020年にかけて)1.8%しか増えていないので、労働者のほとんどが負担感が増したと感じているはずです。
ただ、これが現実です。これに将来の負担となり得る財政赤字を加えた“潜在的国民負担率”で見てみると、45.1%から56.9%まで重くなっています。
思うことはまだまだありますが、今回は数字を振り返るのみとされていただきます。
高齢者単独世帯数
少し関連する話題となりますが、おひとり住まいの高齢者の数(高齢者単独世帯)は2000年の303万世帯から2020年には672万世帯(国勢調査)に2倍強増えました。男女別で見ると、女性65%、男性35%です。
全世帯に占める割合も6.5%から12.1%へほぼ倍増。2040年には900万世帯を超え、割合も18%程度まで上昇すると推計されています。
繰り返しですが、基礎自治体として、地域での支え合いや、健康で長生きいていただくための交流や活動の場づくりなどより真剣に取り組んでいきましょう!
高齢化率
ちなみに高齢化率は、2000年17.4%、2020年28.6%。今後は上昇スピードは緩やかになりますが、2040年にかけて35.3%まで上昇すると推計されています。ご参考まで1960年は5.7%でした。
世界を見てみます。国連とWHOの定義では、高齢化社会=高齢化率7%以上、高齢社会=同14%以上、超高齢社会=同21%以上とされています。日本は21%を大きく突き抜けており、課題先進国として世界が注目している!とされます。ただ、イタリア23.6%、ポルトガル23.2%など、15の国が超高齢社会に突入しており(2021年)、必ずしも日本だけの課題ではなくなっています。
※世界の高齢化率ランキングはこちらから
申し訳ありません、若干暗い話題となってしまいました。ただ、これが現実です。あまり目をそむて続けていると、我々の子どもや孫、これから生まれてくる子どもたちにますます大きな負担がのしかかってきます。
次回に続きます。もう少し明るい話題をお届けしたいところです。
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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