今年の4月~7月、明治大学公共政策大学院の4講座を受講しました。各講座で提出したレポートを開示させていただくことで、私の考え方等々をお知らせできればと思います。

今回は、“災害と危機管理”の講座におけるレポート『二級河川 酒匂川の水害に備えて ~ 神奈川県開成町において』の要約の3回目(最終回)です。

構成を1.酒匂川とは、2.事前の対策について、3.実際に水害の可能性が生じた際の対応について、4.まとめ、としたうち、3と4についてお伝えします。(詳細は添付ファイル“災害と危機管理 2”をご参照ください)

実際に水害の可能性が生じた際の対応について

まず、最も重要であり、最優先すべきことは“常に最悪の事態を想定し、命を守ることである“と明確に位置付けます。

決断に迷う場面では、この”命を守ること“を判断基準にすえることを事前から徹底しておくことが重要だと考えます。

見直すべき、もしくは新たに実施すべき対策

①避難情報の発出において数値基準を設ける。

河川の氾濫注意水位、避難判断水位、氾濫危険水位のみならず、雨量や前兆現象などにおいても、それぞれに明確な数値基準を設け、それぞれの数値基準に達する蓋然性が高いと判断された場合は、とにかく早めに発出することとする。空振りは絶対に恐れないことを徹底する。


また、“町長が必要と認めた場合”などあいまいな表現は厳禁とし、最終決定する人によって結果が異なる余地を排除する。

これは2013年、伊豆大島にて豪雨による土石流災害が発生した際に、町長、副町長ともに本土におり不在であったことが、避難指示等が遅れた一因ともされた教訓にもよるものです。

②職員は原則として最低限残る。

日中の職員出社時に、発災のリスクが高まった場合においては、幹部のみならず、職員も事情が許す限りにおいて、且つ最低限の人数において、職場に残ることをあらかじめ定める(家族の状況、通勤距離、自宅と庁舎の安全性の比較などを判断基準とします)。

こちらも同じく、伊豆大島での土石流災害が発生した際に、町職員が住民等からの電話対応に追われ、本来行うべき災害対応が困難になったこと等による教訓です。

③非難情報の伝達を確実にする

防災無線に頼り切らず、事前のメール登録などの周知徹底を図る

④避難救助における優先順位の事前明確化

避難、救助においては要支援者を最優先に行うことは言うに及ばず、要支援の届け出がなされていなくても、障害者や高齢者など社会的弱者を優先することなどの事前からの徹底が重要としました。

最後に、まとめとして

実際に水害の可能性が生じた際の対応として重要な点を以下の3点にまとめました。

1)最悪の事態を想定し、“命を守ること”を最重要課題と位置付け、あらゆる意思決定の基準とすること。

(2)事前の対策における様々な備えや訓練に関しては、形式的なものは排除し、極めて些細な事柄も含め、実際の発災時に必要であり、役に立つものや内容とすること。

(3)発災時の初動対応においては過去の経験値が重要であり、机上での学習はいざという時まったく役に立たない恐れがあることを職員全員があらかじめ認識すること。(ボランティア等を通じて)被災現場を経験することによって、想像力を育むことが大事であること。


これらは地震や噴火による災害にも応用できるものだと考えます。気候変動などにより、これだけ災害が多発すると備えがあっても憂いは残ります。災害に対する初動対応のカギは経験と想像力、この教えを胸に、いつ災害が起きても町民の皆さんの命が守られるようにするために、やらなければならないことはたくさんあります。

※レポート『二級河川 酒匂川の水害に備えて ~ 神奈川県開成町において』に関するご報告は以上となります。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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