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最終回の今回は、金融市場の予測をお伝えいたします。まったくご興味のない方もいらっしゃるかと思いますが、“自治体も経営の時代!”、金融・経済動向もある程度把握しておく必要があることから触れさせていただきます。

金融市場の予測

昨年は急激な円安、海外でのコロナの反動にもよる景気回復やロシアによるウクライナ侵攻の影響も受けた物価上昇、先進各国での急速な金融引き締めや日銀の実質“利上げ”を受けた金利上昇など金融市場は大きく荒れました。

さて今年の物価・金利、為替、株価はどうなるのでしょうか?日本の景気が大きく上向く前に、すでに米国の景気減速懸念も浮上しています。果たして、エコノミストの予測は如何に?(予測数値は“週刊ダイヤモンド「総予測2023」”から採用しました)

経済成長率

実質経済成長率の予測は+0.4%~+2.2%、平均値は+1.4%です。

2019年-0.2%、2020年-4.5%、2021年+1.6%、そして潜在成長率(※1)が0%台とされる中では、悪くない予測と言えるかもしれません。

しかし、2021年は世界+5.8%、米国+5.7%、中国+8.1%、イギリス+7.4%、フランス+6.8%、ドイツ+2.6%・・・だったことなどを踏まえると明らかに低成長、寂しい数字と感じます。ただ、これが現実です。

がんばれニッポン!

※1 潜在成長率: 中長期的に持続可能な経済成長率。生産活動に必要な全要素を使った場合、供給能力をどれだけ増大させられるかを示す指標。その国の実力を示す、とされます。

物価

消費者物価上昇率の予測は+1.2%~+2.3%、平均値は+1.7%です。引き続き物価の上昇が見込まれており、すでに一部でレートが引き上げられていますが、住宅ローンの金利などにも引き続き影響してくるでしょう。

4月には日銀・黒田総裁の任期が満了となります。これまで同様、景気動向に配慮した?ハト派が引き継ぐものと予想されますが、異次元緩和や日銀による大量の国債買入(保有割合は遂に50%超え)に因る市場機能の低下のツケが早晩、金利動向に跳ね返ってくる可能性がある考えます。それが“相場”であり、“人間“が“相場”を“管理”するには限界があると常々思っています。よって、個人的には、今年の金利は結構ボラタイル、荒れ模様になる可能性があると予想します。

株価

日経平均株価の予測(2023年末の水準)は、23,500円~36,000円、平均値は30,000円となっています。

2022年の引け値が26,100円くらいですので、平均で15%くらいは上がる予測。是非そうなりますよう!祈ります。我が国でも久々に”資産効果で消費活発化!”なんて報道を見たいです。

為替相場

円/米ドル為替相場の予測は、125円~143円、平均値は130.25です。

昨年末の水準が131円くらいですので、ほぼ変わらずの予想。昨年は1年間で、114円くらいから152円くらいまで大幅な円安に。年間レンジ38円!というのも滅多にない大相場でした。その翌年が凪の相場になる可能性は低く、値動き自体は結構大きくなると思われます。

金利水準や日本の貿易赤字・経常赤字などを見ると、円安再びと思われる一方、日銀利上げの可能性は円高要因であり、材料は拮抗といったところでしょうか。

別に相場師ではないので、わざわざ予想する必要はないのですが、自治体関係者も市場や経済の動向に目を配る必要はあるでしょう。

これにて、“2023年 どんな1年になるでしょうか?”シリーズを閉じます。お付き合いいただき、ありがとうございました。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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