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開成町防災講演会『富士山はいつ噴火するのか?』(主催:開成町。講師:神奈川県温泉地学研究所 主任研究員・萬年氏)に参加した件の続きになります。

今回は、講師が降灰対策と同様に重要視していた、事前の備え等についてお伝えします。

社会的混乱への事前の備えが不可欠

・噴火という災害は、いきなり10㎝の灰が積もるわけでも、溶岩流が突然到達するわけではなく(歩く速度よりも遅い)、避難までの時間的な猶予がある。それが故に、パニック買いや避難行動による(車の)渋滞などが起こり得る。

また、要介護者・要支援者や自宅療養者などが避難すべきかそのまま籠城すべきかの判断を迫られることも事前から認識しておくべき。

・そこで萬年氏が自らも実践されているものを含め、推奨されたのが、
〇ローリングストック
〇電気だけに頼らない生活(カセットコンロやキャンプ用品)
〇フェーズフリーの実践(“普段利用している商品やサービスが災害時にも適切に使えるようにすること。プラグインハイブリッド車など)
〇2拠点生活(都会は災害により弱いという考えに基づく)
〇井戸水の利用

感想

・県や町としては、降灰によってどのような事態が想定されるかをまずもって周知徹底する必要がある。所謂“啓発活動”と言うのでしょうが、広報やHPでの発信や防災訓練でのメニューに加えることはもとより、正に今回の受講対象者である“地域防災リーダー”や消防団員などはより深い知識を身につけると同時に、(地震や水害時に関しても同様ですが)いざという時、具体的にどのような役回りを演じるのかを事前に明確にし、そのために必要な研修や訓練をすべきだと考えます。

・噴火に限らず、自然災害全般に対して都会はより脆弱との見方には強く共感します。密集市街地や木造家屋密集地の混乱や火災拡大のリスクや、渋滞等で緊急車両が目的地にたどり着けなかったり、そもそも数が足りなかったりするリスクのみならず、ボランティアひとつとっても助ける側と助けられる側の人口・人数の差が著しいことも復旧・復興が長期化する重大なリスクだと考えます。この点も含め、過度な人口&機能の一極集中には引き続き反対の立場です。

質問しました

・最後に、講演後のQ&Aにて質問をさせていただきました。以前、萬年氏の著書ではない書籍に書かれていたことですが、『300年間も噴火がない間に、マグマが溜まり続けていることで、次の噴火が大きな噴火となる可能性がある、ともされるが、いかがお考えか?

そして、もう一点、『現時点で、約300年に1度噴火しているデータを踏まえれば、(最後の噴火・宝永噴火が発生した)1707年時点ではその確率はより高く、すでに300年以上が経過したことから、“いつ噴火してもおかしくない”思えてしまうが、いかがか?

前者に対しては『私はそのような考えではない』とのご主旨の回答でした。帰宅後、同氏が今年7月に書かれた著書『富士山はいつ噴火するのか?』を購入、拝読したところ、その点に関して詳しく書かれていました!失礼しました。

後者に関しては、『その考え方は正しくありません』といった回答でした。今でも完全には理解しきっておりませんが、そう解釈することにしました。昔、通貨オプションの取引などに関わった際に、ブラックショールズ式などを一通りかじりましたが、忘れてしまったか?勉強不足か?お恥ずかしい限りです。でも、聞いておいてよかったです。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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