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”データで見る開成町”シリーズ。開成町の”財政”についてお届けしています。
今回は、財政力指数について確認しつつ、地方交付税について触れてみます。
財政力指数 開成町の数値、ランキングは?
財政力指数は文字通り“財政力の強弱”を表します。計算根拠は後回しにさせていただきますが、“数値が大きいほど財政力が強く、小さいほど財政力が弱い”とされます。1を超えると普通交付税が交付されません。
開成町は令和元年度 0.93です。全国1,741自治体(東京23区を含む)の平均は0.51です。
開成町のランキングは全国で144位タイ、神奈川県33自治体で17位タイです。
全国平均0.51は、多くの財政力が非常に弱い地方の小規模自治体が平均を大きく押し下げていると見なされるため、あまり参考にならない、もしくは参考にしない方が無難だと考えます。
神奈川県は、最も低い真鶴町でも0.47、全国835位タイであり、開成町の真の実力を見るには、やはり地理的条件の近い神奈川県内で比較した方が適切かと思います。その意味で、17位タイは平均的な水準と言えるでしょう。
過去を遡ると、平成20~22年度は“1”を超え、地方交付税が交付されない“不交付団体”でしたが、その後徐々に悪化。0.88まで低下した後、少し持ち直した格好です。
ちなみに神奈川県内でのトップは箱根町 1.44、2位 厚木市 1.21、3位 鎌倉市 1.08です。この数値とランクだけ見ると、箱根町の財政は裕福であると見なされますが、実態としては固定資産税の税率を標準よりも引き上げている現実が示す通り、そこまで余裕があるともされていません。その主因は、世界に冠たる観光地であるためです、詳細は次回お伝えします。
近隣市町は、中井町が1.01、小田原市が0.97と開成町を上回り、松田町は0.65、山北町は0.59といずれも全国平均は上回っているものの、県下では下位となっています。
財政力指数の計算方法
財政力の強弱を測る財政力指数は“基準財政収入額÷基準財政需要額“の過去3年間の平均値です。非常に乱暴ですが、簡単に言うと“想定される税収の原則75%-想定される支出”の過去3年間の平均値、でよろしいかと思います。
※詳細は総務省のサイトをご参照ください。基準財政収入額はこちら、基準財政需要額はこちらです。
繰り返しですが、財政力指数は普通交付税が交付されるか、されないかの算定基準となります。収入額に関して、なぜ、税収の“75%”なのか?
それは想定される税収の25%は自治体の独自性に任せるという考え方に基づくものであり、且つ、自主財源である地方税を増やそうとする自助努力を促すインセンティブであるともされています。
平たく言うと、自主的な努力が実り、税収が増えても、その同額の交付税が減ったらやる気がなくなるから、とでも表現できるのかもしれません。実際の交付税の仕組みはもっと複雑ですが、ざっくりこんな感じです。
次回、地方交付税に関して余談を書かせていただきます。
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