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まん延防止措置が解除される方向となりました!

ウクライナ情勢や福島沖での地震など、気分の晴れない、重苦しい空気は依然としてあります。しかし、個人的には、解除による”反動”は想定以上にかなり大きくなり、人流の爆発的な増加が見られるものと、予想します。


さて、本題に戻りまして、”データで見る開成町”シリーズ、開成町の”財政”についてお届けしています。今回は、健全化を判断するための指標について確認してみます。

平成19年、北海道夕張市の財政が破綻。“日本でも地方自治体が破綻することがあるのだ”ということが衝撃をもって認知されました。これを受け、自治体の健全化をチェックする仕組みが見直されました。

地方自治体の財政全体の健全度合い・危険度を判断する新しい仕組みが出来上がりました。夕張市からの教訓も踏まえ、一般会計以外に、公営企業や一部事務組合、さらには第三セクターもチェック対象に加えられ指標毎にイエローカード(早期健全化基準)やレッドカード(財政再生基準)が出される基準が明確に設定されました。

その指標に、“実質公債費比率“と“将来負担比率“があります。今回は”実質公債費比率“について、開成町をはじめ足柄上郡の自治体の健全度を確認します。

実質公債費比率とは?

実質公債費比率は、“地方自治体の財政規模に対する、年度ごとの借入金返済額の割合の3か年平均”です。25%に達するとイエローカード、35%に達するとレッドカードが国から出されます。

開成町はここ3年間“6%台”となっています。平成19年度には15%を超えていたものの、着実に低下してきました。それでも、全国平均の5.8%を僅かながら上回っています。今後、新庁舎建設に伴う借入の償還が始まれば、比率が上昇する懸念はあります。

県下では23位、全国では622位タイです。

足柄上郡の他町は、中井町は2.2%と低く、この指標でみても財政の健全ぶりが確認できます。大井町にいたっては、-2.3とさらに借入元利金の返済負担が軽いことが示されています。この指標は計算上“マイナス”になり得る、ちょっと分かり難いところがありますが、そこは深掘りしないこととします。

開成町の実質公債費比率 他
神奈川県 市町村の実質公債費比率(令和元年度)

ちなみに、この年度、レッドカードは全国で夕張市のみ、イエローカードはなしでした。過去10年間で夕張市以外にカードが出された自治体はありません。しかも、夕張市の比率は69.9と別格に悪いです。

“基準が緩い“と言えるだけの根拠はありませんが、実質的にどこまで意味のある指標か疑問ではあります。要は、夕張市並みの事態が二度と起きないための基準程度のものだと認識しています。

ご参考まで、“夕張市並みの事態”が起きると、どうなるか?
夕張市では、財政再建計画の下で、以下のような事態に陥っています。人口減少も続いています。

“国が何とかしてくれる”というのは最終的には甘い考えで、非常に極端な事例ではあるものの、結果的に住民にその被害が降りかかってくることを示しています。

・市町の給与:70%削減、市議会議員数:半減、議員報酬:42%削減、
市職員数:半減
・市民税、固定資産税、軽自動車税:引き上げ、ごみ処理:有料化、
下水道料金:1.7倍、
・プール:取り壊し、図書館:廃止

次回、将来負担比率について確認した後、開成町の財政について簡単にまとめてこのシリーズを終わりにします。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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