目次

昨日の続きとなります。“データで見る開成町”シリーズとして、人口や財政以外の少しだけ変わった視点で見た開成町の特徴を採り上げてみます。

開成町は長寿の町なのです!

平均寿命が長い

2015年の国勢調査において、開成町の平均寿命(0歳における平均余命)は、女性が87.9歳、男性が82.1歳となっています。

市町村別でみると、男女ともに、神奈川県で鎌倉市と同値で1位です!横浜市など政令指定都市の“区”を含めると、男女ともに8位になります。

全国で見ても、女性が47位タイ男性は20位タイにランクされます。

ちなみに、全国平均は、女性が87.0歳、男性が80.8歳です。
神奈川県の平均は、それぞれ87.2歳、81.3歳です。数字は開成町が長生きの町であることを示しています。みなさん、ご存知だったでしょうか?

中でも、女性の寿命は2015年の順位は下がりましたが、2010年に県内1位・全国13位、2005年は県内1位・全国10位を誇り、全国有数の“女性が長寿の町”と表現して嘘はありません。

開成町 あじさい農道

長寿の要因は?

長寿の要因はどこにあるのでしょうか?
2009年に、町からの調査依頼に基づくものとされますが、一橋大学の国際公共政策大学院にて“開成町の高齢者介護福祉の現状に関する研究”がなされました。

”開成町の高齢者福祉介護に関する現状を把握し、その要因の分析すること”が目標でした。その研究の中で、開成町の特徴であった”住民の健康水準の高さや要支援・要介護
認定者の少なさ、さらに長生きなのかについて、仮説をたてた上で、検証が試みられました。

検証究結果として、それらの要因の可能性があるとされたのは、

①高齢者福祉政策の効果、

②活発化自治会活動等、コミュニティにおけるつながり、

③人口増加の好影響、

平均所得水準の高さ(ただし、男性のみに当てはまり、女性には当てはまらない)などでした。

ここでは余談となりますが、同研究レポートは”開成町の場合は、男性がより積極的に地域コミュニティに関われば、男性の健康水準が向上する可能性がある”との推論も述べていました。

※研究レポートはこちらから

やはりコミュニティが大事?

長寿の背景について、私個人の極めて感覚的な印象ですが、箱根と丹沢の山々の緑に囲まれ、美味しい空気と美味しい地下水に恵まれ、地元産の新鮮なお米と野菜を食するという”健康的な生活”を営む人々が比較的多いため、とも思えます。

しかしながら、近隣市町はほぼ同様であり、なぜ女性だけ超長寿?との疑問も湧きます。一橋大学の研究にもあった通り、様々な縁に基づくコミュニティ活動が活発であったことが一因とする推論は当たっているような気がします。

それぞれのコミュニティで集い、話し、運動する中で、心身ともに健康が保たれる効果がある、ということだと思います。

ランキングに変化も

2015年の神奈川県の市“区”町村のランキングにおいて、横浜市や川崎市の一部の区の順位が2010年から上がりました。横浜市青葉区、都筑区、栄区、緑区、川崎市麻生区、宮前区などです。

市や区の取り組みの効果が出ている可能性がありますが、それぞれの市において区毎にばらつきがありますが、全体的に寿命が伸びています。特に伸びたのが、都会のど真ん中ではなく自然も残っているエリアが多いと感じられ、何かしらヒントがありそうです。継続してウォッチしていきます。

ウェルビーイング

最近“ウェルビーイング”という用語を頻繁に目にするようになりました。経済的な豊かさや単に長く生きることよりも、生き甲斐ややり甲斐、一人ひとりぞれぞれの幸福感を大事にする生き方・考え方が見直されています。寿命に関しても、健康寿命をより一層重視する流れにあると思います。

“人生100年時代”という言葉も、当初は、メディアや政治家がよりセンセーショナルに訴えるために大袈裟に表現したものと受け取っていましたが、正に私のご近所様にも100歳に到達された方がおられ、“現実感”を覚えるようになってきました。

先日、鎌倉市にて、産官学民で地域の課題克服を目指す活動“リビングラボ”に取り組まれている方からお話を伺いましたが、「定年退職後に新しいステージが始まる。マルチステージの人生設計を!」との言葉にも現実味がありました。

”長寿の町 開成町”の将来において、人生100年時代に健康寿命をいかに伸ばし、シニアの方々にいかにご活躍いただき、そして様々な縁で結ばれるコミュニティがいかにあるべきか?みなさんと是非とも意見を交換しながら、もっともっと真剣に考えていきたいです。

開成町水辺スポーツ公園 パークゴルフ

開成町の特徴、次回、もう1回だけ続きます。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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