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トンガの海底火山噴火に因る津波の分析がなされています。”気圧の急変”で増幅の可能性が指摘されており、気象庁も”経験のない現象”とのこと。各種ハザードマップがマックスの想定で改定されるも、それでもまだ”想定外のことが起きるのが自然”、ということでしょう。

さて、前回の続きとなります。引き続き開成町の人口についてです。東洋大学大学院の“地域分析”の授業にて開成町の分析を行いました。この機に、開成町の今をあらためて見てみます。

開成町が住みたい、住み続けたい、戻ってきたい、住んでよかったと思える町であるために!

年齢階級別の人口変化

・年齢階級別の人口変化(コーホート変化率・変化数と呼びます)、今回は5歳ずつの年齢層ごとの人数の変化をみてみました。例えば、15~19歳の人口が、5年後に20~24歳になったときにどのくらい増えたか、もしくは減ったかを見ます。人口増減の詳細を確認することによって、政策のターゲットを定め、より効果的なものとするためなどに利用されます。

・2005年から2010年、2010年から2015年への変化は増減した人数で、直近の2016年から2021年への変化は、変化率で表示しました。
結果としては、
15~19歳が20~24歳になるときに流出している。
25~44歳までの年齢層は一貫して流入している。
70歳以上の年齢層ではマイナスとなっている(注意:年齢階級毎の比較ではマイナスですが、高齢者の人口自体は増加しています)



・15~19歳の階級が5年後に流出超過となることは、大学や大企業がない特に地方の自治体においては概ね共通した現象です。近年は、流出を食い止める施策よりは戻ってきてもらう(Uターン)策に注力する自治体も増えている印象があります。特に、女性活躍、ジェンダー平等に取り組むで、Uターンの意向がより乏しいとされる女性にいかにして戻ってきてもらえるかについて知恵を絞っている自治体もあります。

人口ピラミッド

左から1980年、2000年、2020年の5歳毎の年齢層の人口を棒グラフにしたものです。
1980年から2020年にかけての変わったところは、
人口増加に伴い、5~9歳を除くほぼすべての年齢層で人口が増加した。
最も比率の高い年齢層が、30~44歳から35歳~54歳にシフトした。
65歳以上の高齢者の人数が顕著に増加し、比率も上昇した。
90歳以上の長寿の方も大幅に増加した。


生産者年齢人口が増加したことはとても喜ばしいことです。2020年のピラミッドから伺い知ることができるのは、20~25年後に高齢者が一気に増加し、高齢化率も急上昇する可能性が高いということです。

2040年頃には近隣の町をはじめ国全体として、高齢者を含むすべての年齢層で人口が減少すると予測されており、遂に高齢者の数も減る時代が到来しますが、その頃開成町では一気に増加すると見込まれます。人口増減のサイクルが異なっていることを強く自覚することと、一気の高齢化を視野に入れた施策が殊更大事になるでしょう。

インフラはそれこそ50年といった超長期の視野に立つ必要があり、その意味ではこれまでも、そして現在もすでに、それを視野に入れる必要があります。

次回は県西地域の人口についてお伝えします。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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