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五月雨式となり恐縮ですが、開成町3月議会の傍聴報告をさせていただきます。テーマは“自治会要望への町の対応”です。
質疑の内容がごみ集積所や分別に及んだことから、開成町のごみの分別やリサイクルについても触れさせていただきます。
「令和4年度向け自治会要望に関する町の対応は」山本研一議員
山本議員からは、“自治会要望に対する町の対応は不十分。道路の補修など改善要望は後を絶たない。令和4年度の対応は如何に?”との質問がなされました。
自治会要望とは?
まず、“自治会要望”ですが、毎年1度、各自治会から町に対してまとめて出される要望のことです。道路の舗装や河川の汚れなどをはじめ、農業用水路や街灯、カーブミラー、信号、横断歩道、ごみ収集所、コミュニティバスなどに関する要望事項が中心です。
答弁は、
・令和4年度の自治会要望の件数は166件。そのうち、生活環境やインフラに関するものが111件。前年度から継続して出された要望は27件。
・166件の要望に対して、令和4年度は67件に対応します。74件は“町の管轄外であるか、もしくは対応しません”。残る25件は“それら以外”に分類されます。
感想
まず、町の基本スタンスとしては、“町が管轄する分野に関しては、予算が許す限り、また補助金の活用などを通じて効率的且つ積極的に、スピード感をもって対応すべき”と考えます。
特に、使用頻度の高い生活道路は優先度を高く設定すべきかと思います。これまで、毎年同じ要望が繰り返し出される主因は、予算額それ自体か予算の平準化によるものではないか、と推測しています。
一方で、町民の皆さんのニーズが多様化する中で、行政依存が過度に行き過ぎないための働きかけも必要です。
例えば、道路や公園、河川の美化・清掃については、年2回のクリーンデイや個人・団体によるボランティア活動によって要望内容が達成されるケースもあり得ます。
ボランティアはあくまで自発的であるべきで、町が旗を振る類のものではないと考えますが、実際に活動していただいている方々を町が全面的に強くサポートすることが極めて重要です。そして、その活動が他の町民や団体、自治会に強制力なく、自然と拡がっていく展開が理想です。
ごみ収集におけるモラルの低下
質疑でも採り上げられましたが、ごみ収集に関して、分別のルールを守らない“モラルの低下”が町内各地で確認されています。自治会に加入していない方を含めたルールの徹底が求められるものの、とても頭の痛い問題です。
収集場で見守りをするも、立ち会う所定の時間外に捨てられたり、ある自治会では監視カメラを設置したものの、機器一式が盗まれてしまったり、と各自治会が苦慮しています。
課題を共有するために、子どもも含めて町民のみなさんの知恵やアイディアを寄せ合ってみてはいかがでしょう?私ならそうします。恐らく完璧な答えはないですが、様々な視点からの声を寄せ合うことで生まれるものはあるはずです。そして、出来るだけ多くの方が関心と寄せ、問題意識を共有することの意義も大きいです。
答弁において、“開成町はごみの分別が進んでいる“との説明がありました。実態としては、足柄上郡5町はほぼ同程度の分別を実施しており、全国的に見ても進んでいるということはなさそうです。極端な例ではありますが、鹿児島県大崎町では27種類、徳島県上勝町では実に45種類にごみを分別しています。
ただ、“リサイクル率”で見ると、開成町は29.2%と比較的高く、神奈川県で10位です(2018年)。それでも、上には上におり、前述の大崎町は82.6%、SDGs未来都市に選定されるだけのことを実践しています。その売却益金は2000年以降で1.4億円に上り、それを活用してUターンを促す意図を込めた奨学金制度を創設するなど、住民のモチベーションにつながる仕組みを上手に築いています。
分別が細かくなればなるほど、各家庭や集積所での分別作業の負担が相当増すのも事実です。それを乗り越えて、この実績をあげていることの要因は、地球環境やSDGsもさることながら、やはりその成果の還元方法の方にあるように思えます。
#聞きます #やります #やり遂げます
先見と行動山神 ゆたか
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