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前回までに図書館全般の動向や足柄上郡の図書館の今を確認してきました。今回以降、私が、主に昨年、実際に見てきた図書館について報告します。“こういう図書館があったらいいなぁ度(最高10点)”を勝手につけさせていただきます。

“こういう図書館があったらいいなぁ度”

ちなみに、“こういう図書館があったらいいなぁ度”は、“こういう図書館であったら行きたくなる”、“特に、①これまで行かなかった人や、②個人、グループ、子ども、高齢者、障害をお持ちの方など多様な方々が行きたくなる可能性”の視点で見ています。

その可能性を測るポイントは、機能やサービス内容、ハードの設備面、雰囲気、デザイン、利便性など様々です。“行く目的”も本を借りるのか、勉強をしに行くのか、くつろぐためか、会議か、仲間の集合場所か、はたまた寝るためかなど様々です。採点も細かくすればきりがないので、トータルでざっくり点数をつけさせていただきます。

長野県小布施町立図書館
☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1回目は長野県小布施町立図書館です。プライベートで2度、地方活性化センターの研修で1度訪れました。

小布施町とは

小布施町は人口約1.1万人、面積約19㎢の町(開成町の面積約3倍人口約半分)。
栗や北斎で有名であり、100万人の観光客が訪れる町。官民一体での“町並み修景事業”や130軒以上がお庭を公開する“オープンガーデン(リンクはこちらから。)”など、官民が上手く連携したまちづくりにおいても、先進・成功事例として名を馳せています。

「まちとしょテラソ」はこんな図書館です

さて、図書館ですが、その名を「小布施町立図書館まちとしょテラソ」と言います(名称の由来等は割愛させていただきます)。※リンクはこちらから。

・「学びの場」「子育ての場」「交流の場」「情報発信の場」を4本柱とし、“交流と創造を楽しむ文化の拠点”を目指しています。

具体的に、“未来を担う子どもたちが世界を感じ、飛び立っていく支援や何かを創り出す人の支援、ここへくると何か新しいものを学べるといった生涯学習の拠点”を目標像としています。

“こういう図書館があったらいいなぁ度”は9点

・結論から先に言ってしまうと、“こういう図書館があったらいいなぁ度”は9点です。☆☆☆☆☆☆☆☆☆
実質満点ですね。より憧れる図書館が現れる可能性がゼロではないため、満点はやめておきます。

基礎データとして、
・2009年オープン。町直営。
・延床面積 約1,000㎡。蔵書数約98,000冊。

なぜ“9点”の好評価か?
規模感として、開成町でも十分に目指せる“現実感”があることを踏まえ、
・まず建物のデザインがおしゃれ
・閲覧、学習スペースも十分。
子ども向けスペースも十分。
・JRの駅から近く、役場庁舎や小学校、町営体育館と隣接する便利で立ち寄りやすい立地
・常設もしくは月替わりの特集やテーマが多様で面白い。
”推し棚”、”積ん棚、”文脈棚”、”5分棚”、”小布施棚”。ん?どんな本が並んでいるのだろう?と興味をそそられます。

・飲食OK
などの点が“行きたくなるであろうと考える根拠”です。

独特な取り組み

・独特である点として、館長を全国公募で選んでいることが挙げられます。経験、資格不問です。初代は映像専門家・演出家、2代目は出版社の編集者、4代目は元コンサルティング会社勤務の女性(27歳)、皆さん経験なしです。

在任期間中、それぞれの得意分野で強みを発揮されることで、多様性に富んだ、飽きることのない空間と場所が創り出されている、とのご説明でした。

・同町では、このテラソ以外にも、“本とつながる 人とつながる”をコンセプトに、“まちじゅう図書館”と称して、銀行や郵便局、喫茶店、酒造店など町内15か所に本棚・本を置く取り組みを展開しています。※リンクはこちらから。

・面白い催事としては、“お父さんによる読み聞かせ会”が毎週第2土曜日10時30分より開催されています。男女平等・男女共同参画の先駆的活動と言えます。

・図書館前にヤギを2頭飼っています。小学校の校庭と直結しており、日ごろは子どもたちとのふれあいもありそうです。

最後に、話が逸れますが、小布施町を訪れて一番驚いたことは、小学校に門扉がなく、敷地には3方向くらいから常に出入り自由・可能であることです。日本にもまだこういう町があります、羨ましいと感じました。

以上、のっけから取り留めのないものとなってしまいました。次回以降は簡潔にいきます(小布施町並みにネタが豊富なところはないのでご安心ください)

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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