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本日、国内では「全国旅行支援」が始まり、水際対策も大幅に緩和されます。”リベンジ旅行・消費”とも称される需要は相当強いと思われ、円安の影響もあり外国人旅行客の回復が期待されます。”マスク着用”などで混乱も想定されますが、日本でもウイズコロナの局面が本格的に到来します。

物価高騰など厳しい状況ですが、インバウンド需要を取り込むことで挽回しましょう!がんばろうニッポン!

さて、図書館探訪記の続きです。訪れた順番にお届けしています。開成町の参考になるものはあるか?あれば何が?今回は、2013年に『日本一の読書のまち』を宣言した自治体・埼玉県三郷市の最終回です。
※三郷市図書館のホームページはこちらから

三郷市北部図書館と市立図書館にお邪魔しましたが、いずれも混んでいました。実際に、人口比での来館者数のデータでも、同規模の県内自治体を大きく上回っていました。

なぜこんなに来館者が多いのか?多くの市民にとって“図書館が生活の一部になっている“との印象を強く受けました。『日本一の読書のまち』としての活動の成果が表れているに相違ありません。活動内容を確認の上、その所以を探ってみます。

『日本一の読書のまち』としての活動内容

・自治体としての具体の計画内容は、日本一の読書のまち三郷推進計画に詳しいですが、今回は広報紙「きらりきらきら読書だより」(サイトはこちらから)にて調べてみました。

ふれあい文庫

自由に本が借りられる小さな読書スポット公共施設のみならずスターバックス3店舗、トヨタ系ディーラー店を含めた市内16か所に設置。手続きなしで持って帰ることもでき、2週間を目安に返却すればよい、何とも緩い形。長野県小布施町の“まちじゅう図書館”と似ていますね。

文庫の日々の手入れや本の入れ替えなどは、ボランティア“ふれあいブックサポーター”16名が担っています。
※市のホームページはこちら

ふれあいブックワゴン車

幼稚園や保育所、老人福祉センターなどへ本を届ける際などに活用。
本の紹介や読み聞かせイベントなどを開催。
ゆるキャラ“かいちゃん”(市の鳥かいつぶりがモチーフ)のデザインで、子どもたちにも喜ばれそう!
※市のホームページはこちら

様々な講座

子ども司書養成講座

小学校6年生を対象に、2012年開始、現在11期目。これまでに300名以上が認定。OB・OGは卒業後も各種イベントに参画。

・読み聞かせボランティア ステップアップ講座
・三郷読書活動推進講座

様々な企画

全国家読ゆうびんコンクール

本を読んで感動したことを家族に伝えるために文章や絵にしたものを、全国から三郷市へ郵送。
今年で9回目。昨年度は17,698通の応募あり。
審査委員長は柳田邦男氏(“日本一の読書のまち三郷“の応援団長)

読書フェスティバル

昨年度で15回目。小中学生などによる読書活動の発表や全国家読ゆうびんコンクールの表彰など。

子ども読書週間

今年度は4月16日~30日

秋の読書まつり

“大好きな本リスト”。それぞれの好きな本をリスト化して応募。“本”でつながろう!との企画。
子ども向けには、図書館内で謎解き探検イベント
本に関する日本一ほのぼの写真展。昨年度第2回。

みさと桜ブックフェス2022(市制施行50周年記念)

フィンランド文学・文化に関する講話 など

その他企画

・マタニティブックリスト(妊娠届け出の際に、親子版読書ノートとともに配布)
・ブックスタート(4か月児健診の際に、読み聞かせを実施し、絵本をプレゼント)
・小学校1年生に本をプレゼント
・読み聞かせ&手遊び会(複数のボランティア団体が図書館・図書室・小学校など各所で毎週開催)
・図書館でクリスマス会
・図書館で司書が選んだ本が入った福袋を貸出
・図書館案内ツアー(目指せ図書館マイスター!)
・みさと絵本サーキット
・絵本作家による講演会
・ビブリオバトル@三郷
・リサイクルブックフェア(読み終わった本を持ち込み、交換する企画)
・わくわくラボ(手作り工作、3館それぞれで定期開催)
・親子おはなし会(3館それぞれで定期開催)

その他サービス

電子図書館(電子雑誌100誌以上を読み放題)
・SuicaやPASMO、おサイフケータイを図書館利用券として利用可
・全図書館・図書室に“書籍消毒機”を設置。

まとめ

令和2年度以降の活動だけでこれだけありました。コロナ前はより中身の濃いものだったと推測されます。

私が受けた“多くの市民にとって、図書館が生活の一部になっている“との印象の答えは、
① ふれあい文庫に象徴される通り、行政だけなく民間も加わり、まちを挙げての活動となっていること
② 小学校6年生を対象とする“子ども司書講座”や図書館における各種イベント等を通じて、幼少期から“本”や“図書館”に関わる機会を提供していること
③ 読み聞かせやふれあいブックサポーターなど、相当数の市民ボランティアが参加するなど、活動が幅広い層に浸透していること、などかと思います。

そして、前述の様々な活動を継続する中で、“図書館の敷居が下がり、利用者がより幅広い層に拡大していること”、そして、電子図書館や自動貸出機など先進的な取り組みも展開される中で、若者などデジタルネイティブ世代の利用も促進されていると考えられます。

今回の視察において、当たり前のことではありますが、ハードの施設の充実もさることながら、ソフト面での取り組みも非常に大事であるということを再認識しました。ありがとうございました。

#聞きます #やります #やり遂げます

先見と行動

山神 ゆたか

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